第101話 サルサとバチャータ

 今日は英語のクラスでパーティーでした。パンデミック以来、約2年ぶり。またできて嬉しい。

 さて、南米の方がめちゃめちゃ多い地域なので、もちろん生徒もほぼ南米の方。前までは割とイスラム圏の方とか中国の方とかヨーロッパからの人とかいたけど、今はアジア人はわたしと旦那だけだな。1人アラビア系の子がいるけど来ないし。

 パーティーはいつも通りポットラック。前日に突然決まって、不確かな情報が同時にあちこちから回ってきてかなり混乱したけど無事に参加してきたわけです。


 文化的には、パーティーにはダンスが付き物らしいのはたぶん前述の通り。これはイタリア人のクラスメイトもアメリカ人の旦那の同僚も言ってた。そして大抵の人は普通に踊れる。

 日本だとカラオケくらいの立ち位置かな。台湾人のクラスメイトだった人もカラオケするって言ってたなあ。少なくとも、日本だとダンスできる人のほうが少なそう。


 開始前から既に南米のダンス音楽がかかってて、なんなら歩きながら踊る人多数。皆が何となくご飯食べたらダンス開始。待ちきれない人がソワソワしてた。笑


 今までは見てるだけだったんだけど、実は前からやってみたかった。で、イタリア人のクラスメイトに「ダンスできる?」と聞いてみて、「できるよ」って言う事なので、教えてもらった。「シャイだから」って断られたけどゴリ押ししてしまった。ありがとうね。


 サルサの音楽で、サルサに似ているらしいイタリアスタイルのダンス。前後にステップを踏むのが基本らしい。「アン、ドゥー、トゥワ」て3拍数えてたけど、実際にやった感じでは4拍やった。

 基本のステップを踏みつつ、手を繋いだりさらに近づいたり、腕を上げたり広げたり回ったりしながら踊る感じ。

 イタリア人のクラスメイトは上手だった。何となく真似しながらやってたらあっという間に1曲終わり。聞くとダンス教室に通ってたらしい。


 その後、マカレナとかなんとか集団で踊るやつやって、さらに何となく誘われるまま別の人ともなんとなく適当に踊ってた。なんかよくわかってないけどアジア人は普段ダンスしないことはわかってくれたみたい?でさらに他のクラスメイトも何人かが教えてくれた。

 みんな普通に踊れてしまうんだからごいわ。音楽さえあれば生きていけるらしい。わたしは盆踊りですらできないのだけれど。(住んでた地域に盆踊りがなかったから、機会がないまま気づいたら大人になってた)太極拳は、ダンスちゃうか。一応拳法やな。しかも日本のではないし。


 さて、強者揃いのなかでもひときわダンス上手なコロンビア人のクラスメイトがいた。誘われるままついて行ったら、今度はバチャータとやらという音楽だったらしい。サルサ(とよく似たイタリア版)とは違うステップ。今度は横歩きするようなステップで、4拍目はつま先だけ着地する。それを左右に交互に横歩きする感じ。個人的には、前後より左右の方が分かりやすかった。

 で、このコロンビアの彼がめちゃめちゃダンス上手いの。彼は8歳からダンス始めたらしい。家族(ここで言う家族は日本人の感覚だとほぼ親戚も含まれている)がダンスが好きで、親に習ったとのこと。そりゃあ年季入ってるわ。幾つか知らんけど。

 よく、「ダンスが上手い人はリードも上手いから踊りやすい」なんてことは聞きたことがあったけど、これは本当だった。今日初めてやった初心者中の初心者でもそれなりにできちゃう。ちゃんとリードしてくれるから、「え?どうするの?なにしたらええのん?」が格段に減った。

 踊りやすさは相性もあるのかもしれないし、相手の性格とか熟練度にもよるもしれない。うまくても自己中心的だとたぶんやりにくい。だから、きっと彼はやさしい。そしてめっちゃ上手い。たぶん気が回る人なんやろなあ。


 イタリア人曰く、「ダンスでもコミュニケーションを取る」らしい。納得。なんなら相性も測れると思った。

 もう一人上手い人がいて、誘われたから踊ってみたけど全然だめだった。彼がちょっとアレンジしようとする度にどうしていいかわからなくなる。「No no no」とか言われてもわからんわ。それはもちろんわたしが下手で全くわかってないからなんだけど、それでも相手が変わったらできてしまったということはうまい下手だけじゃないんやろなあ、と。


 異文化コミュニケーション取ってきたどー!3年前からやってみたかったの。去年はそもそも授業がzoomやったし、パーティーどころじゃなかった。

 やっと叶った。嬉しい。楽しかった!


 11/17/2021

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