中高年層に告ぐ
では、ご拝読下さいませ。
同年代からの話を聞きやがれッ
あんたらは金も知識も教訓も墓場まで持って逝くつもりか?
ま、金に関しては何時死ぬかが定かじゃ無い限りこの先どれだけの出費がかかるかわかんねぇし、どんだけあっても邪魔にはならない代物だが、
今時の若者たちは高級な車を買って乗りたいとか、人よりも勝る値の張った宝飾品を身に付けたいとか、より上のランクの異性を仕留めたいからブランド品の服が欲しい等のある意味では散財の思考が希薄化している様子だ。
その上で、あんたら中高年層が金を必要以上に貯め込んでいたら
この国の経済が停滞から脱するはずがない。
うちらの時代は、万人が稼いだ金を何かしらに注いでいたからその行為が経済発展の一部を担っていた。
若者は、ナウでヤング(死語)な青春を謳歌していた。
なのに現代はどうだ?
若年層は使わない、中高年層は貯め込む。
そんなコトだからいつまで経っても不景気だのと巷のあちこちで嘆く人が後を絶たない世の中が継続されている事態になっている。
あんたが逝った後も残された奴等に辛い思いをさせ続けるのが本望ならいいが、
そうでないのならこのご時世で当時のうちらに比べて収入額が少ない持たざる者の代わりに社会奉仕活動のつもりで率先して金を使って経済を回す担い手にあんたがなるのも一種の“終活”でいいんじゃないかね。
だからといって「じゃ、車を購入すっか」は止めるべき。
アクセルとブレーキを踏み間違えました……って事になりかねないでしょ。
もし「自分は大丈夫」なんて無責任な発想になっているならあんたは間違い。
既に事故を起こした人物もそう考えていた可能性があるから。
寄る年波には勝てないって事だ。
で、次の話。
過去にどんなシチュエーションかはさて置き、周囲にいた大人の中の1人にあんたが捕まり、説教染みた話を延々と聞かされてうんざりした経験がある筈だ。
だが、あの時は小うるさいと思ったのに、実はそれが芯を食った話だったと後々理解できたことあんだろ?
ゆくゆくはその人間のためになる言葉を含めた雑談は、たとえ時代が変わろうともどうにかして未来に受け継いでゆくべきだと私は思う。
その場ではウザがられるのも百も承知で。
昨今は後輩と仕事終わりに飲みに行く機会がほぼ無いとよく聞くが、酒が入らないと話せないってのもおかしな話で、しらふでも伝えられるだろうし、話すタイミングは就業時間内に作ればいい。
そもそも酒の場はよろしくない。
アルコールの入った状態では話す自分は正確に伝えられてるかに疑問が残るし、聞いてる相手が思いの外酔っていて何にも覚えてない可能性もある。
私は両方に心当たりがある。
調子ノッちゃうでしょ、イイ感じで酔ってる時の話って。
深い時間でしょ、こっちは眠いのに先輩が講釈を始め出すのって。
日本の労働時間は長すぎるというのは周知の知るところだ。
ならばその緩和策として少しの間を後輩との会話に充てればいいんじゃないの?
中高年はもうソコソコの立場なんだろうからそれぐらいは独自の権限で作ることが出来る筈で、それをしないのは当時あんたに教えてくれた過去の大人を無下にしているのと同じだろ。
きっとその人も面倒臭がられるのも解っていても敢えて話していたんだと考えれば
多少のリスクを背負ってでも次に繋げていこうぜ。
あと何十年も生きられないんだぜ。逆算すれば分かるはずだ。
折り返したその上で、人生の教訓を語らずに静かに亡くなる『立つ鳥跡を濁さず』
的な考え。
そんなモノはある意味では無責任で利己的な結末を創造してるだけ。
たとえそれが徒労に終わろうとも、
出来る限り世の中の足しになる行動を起こす事にあんたの生きていた意味を
見出すきっかけにしてみるのも悪くないと思うけどな。
損得勘定を抜きにして生きてる間にこの国が明るい未来になる為に片棒を担ぐのも乙な物じゃないの?
じゃ、明日から……いや、今日から実践していきましょうや。お互いに。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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