200円おじさん
山羊
200円おじさんと少女
「200円くれたら当ててあげるよ」
毛布に包まった小汚いおじさんは私に言った
このおじさんは、私が学校の帰り道の駅前に毎日毛布に包まって座り込んでいて
私がこの道を通るたびに私に言った
私はこのおじさんに怪しさを感じいつも̪シカトしていたのだが
毎日毎日帰り道に私が通るたびに言われるので
怪しさを感じながらも同時に
200円をこのおじさんにあげたら何を当ててくれるのだろう?という
疑問が出てきた
私は、学校の友達にこの事を言ったら友達は
「それ200円おじさんだよ」
と返答を返してきた。気になった私は友達に聞くと
「200円おじさん?」
「そう!200円おじさん。毎日、駅前に毛布に包まって座り込んでいる200円おじさん。なんでも、200円をこのおじさんに渡すとナンバーズという自分で数字を選ぶ形式の宝くじをおじさんが代わりに買ってくれて高額当選してその当選額を貰えるという都市伝説だよ」
「え?怪しすぎない。」
「まあ、都市伝説だし、噂では新しい物乞い詐欺という噂もあるしね」
友達から200円おじさんの事について、聞いた私は、不思議な事だが、興味が沸いてきた。
その日の学校の帰り道、駅前に200円おじさんはまた居た。
そして、いつもの通り200円おじさんは
「200円くれたら当ててあげるよ」
と言ってきたので
私自身の好奇心を抑えきれなくなり
私は200円おじさんに100円玉2枚を渡して言った
「必ず当ててね」
「ありがとう。必ず当てるよ」
そう返事を返してきた毛布から手を伸ばして初めて見た
200円おじさんの腕はやせ細っており、あざだらけだった
次の日、私は学校の帰り道に、200円おじさんが座っている道をまた通った
だが
200円おじさんは居なかった
新しい物乞い詐欺か・・・騙された
と心の中でため息をつきながら私が200円おじさんの座っていた場所を見ると
1枚の紙が落ちていた
宝くじのナンバーズの購入券だ
私は、その紙を拾い、ネットで当選番号を調べて見た
その当選番号を見た私は、ため息をつきながら少し微笑んだ
おじさんの買ったナンバーズの購入券の数字は見事に外れていた
「おじさんの嘘つき」
私は、小さく呟き、その場を去っていった
その後、私が帰り道で200円おじさんを見かけることは無かった。
終わり
200円おじさん 山羊 @yamahituzi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
天才?八木教授の日常/山羊
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 6話
100の質問に答えてみた!/山羊
★1 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます