第19話 運命の夏祭り前篇

 8月中旬、ピンキーダイナマイトのメンバーは明日香の呼びかけで久しぶりに学校に集まっていた。何でも、先日完成した映画の紹介のトレイラーが出来たのでそれをME TUBEにUP LOADする事にしたらしい。

 明日香はメンバーを集めて言った。


 明日香「私としてはまぁ頭を抱える大問題作だけど、ファンにとっては嬉しいマストアイテムになるからこの映画をパッケージして売りに出すわよ」

 沙也香「売りに出すってあんな恥ずかしい作品を世に晒すの?」

 明日香「仕方ないでしょ、監督さんがそう言って譲らなかったからよ」

 奈緒「この作品はDVDにして後世まで残す必要があるからトレイラーを作ったのだ」

 ささもっちゃん「監督ぅ~コーヒーです。冷めない内にどうぞぉ~」

 奈緒「うむ」

 明日香「偉そうに言わないでよ。こんな変態作品は1部のマニアにしか受けないわよ」

 奈緒「分かってないなぁ~明日香は」

 友子「ホントですよねぇ~監督ぅ~フェチズム戦隊の良さが分からないなんて可哀想ですよ」

 まゆみ「私はこの作品好きになりました。何か面白くて誰も傷つかないからです。今の世にはぴったりですよね」

 奈緒「そうだよねぇ~まゆみちゃんハッスルしてたしね♡」

 まゆみ「ええまぁ、そうですね」


 メンバーは早速この映画のトレイラーをME TUBEにUP LOADすることにした。しばらくして、メンバーはME TUBEを見てみる事にしてみた。


 沙也香「うわっ、1時間で再生回数100万回だよ、明日香」

 明日香「凄い嫌ね。100万の人にあんなハレンチな恰好見られるとはね」

 まゆみ「私はドキドキしちゃいます」

 奈緒「まさかまゆみちゃん今度はエロ変態怪人になりたいんじゃ?」

 友子「エロサキュバス様になったらぁ~似合うよまゆみちゃんお乳あるし」

 ささもっちゃん「まゆみちゃん何か夏の気温のせいでおかしくなっちゃったみたいですぅ~」

 奈緒「まっ、まゆみちゃんの変態トークは置いといて私達は今日は帰るよ」

 友子「今日はお祭りですからね」

 ささもっちゃん「早く帰らなきゃですぅ~」


 ピンキーメンバーはそれぞれの家に帰って行った。その日は市内のお祭りが夜にあるのでメンバーはそれぞれ浴衣に着替えお祭り会場にやって来た。


 明日香「皆集合したぁ~」

 沙也香「全員揃ってるよぉ~」

 まゆみ「私、色んな所周ってみたいです」

 友子「まずは射的屋さんに行こう、絶対に」

 ささもっちゃん「それより金魚すくいに行こう、出目金ちゃん1番が良い」

 友子「鉄砲撃ちまくりたい」

 ささもっちゃん「出目金カフェOPENしたい」

 奈緒「私は牛串、焼きそば、イカ焼きの踊り食いがしたい~。あとセクシーリンゴ飴選手権も~」

 友子&ささもっちゃん「それだぁ~」

 奈緒「あっ、それ、あっそれそれそれそれ」

 友子&ささもっちゃん「どっこいしょ~♪どっこいしょ~♪、まゆみちゃんもほらやってぇ~」

 まゆみ「え~、嫌だよぉ~人観てるよ恥ずかしいよぉ~」

 3人「一人でやるんだまゆみ」

 まゆみ「どっこいしょ~♪どっこいしょ~♪」

 沙也香「何してんのよまゆみちゃん。くすくす」

 明日香「あんたねぇ~恥ずかしいわよ」

 まゆみ「だってやってって言われたんですもん、ぐすん」


 まゆみの変な踊りが終わると、メンバーは夜店を1件1件周って行った。


 お面売りのおばさん「お嬢ちゃん達お面は要らんかね?」

 ささもっちゃん「ささもっちゃんはお面いるぅ」

 友子「友子も欲しいなぁ~」

 奈緒「じゃあ買ってあげるよどれにする?」

 友子「あたし、お邪魔虫ヒロイン・まぁ子のお面がいいです♪」

 ささもっちゃん「私は金喰い成金星人ゲヘゲヘのお面にするぅ~♪」

 奈緒「じゃあ私は食中毒マンのお面にするね♡明日香達は要る?」

 明日香「要らないわよ」

 沙也香「どんなお面屋さんだ」

 まゆみ「まぁ子いいなぁ~♡じゃなかった。要りません、フン」


 ガラガラ抽選会のおじさん「何が当たるか分からないガラガラ抽選して行かないかね?」

 奈緒「皆やってみよう」

 友子「友子1位当選するぅ~」

 ささもっちゃん「私も~」

 まゆみ「じゃ、じゃあわたしも~」

 明日香「じゃあ今度は私がお金出してあげるわよ。アイドル活動を頑張ってくれたから」

 沙也香「私は次のお店で出してあげるからね」

 ガラガラ抽選会のおじさん「まずは誰からにする?」

 友子「じゃああたしからぁ~。それっ、あっ6位」

 ガラガラ抽選会のおじさん「この中から選んでな」

 友子「それじゃあ、下町おやじのヅラセット」

 明日香「あんたアホね。くくくくぅ」

 沙也香「明日香が笑ってるの久々に見たよ。くすくす」

 ささもっちゃん「私はこれだい。あぁ~7位だぁ~。レインボーカメレオンピロピロ笛かぁ~。友子先輩交換してよぉ~」

 友子「嫌よ。」

 ささもっちゃん「うえ~ん。ハゲた下町おやじになりたいのにぃ~」

 奈緒「私がおやじヅラセットだったら交換してあげるから。泣かないで」

 沙也香「よし、回すぞ。えいっ、1位!!嬉しい~。おじさん1位は何?」

 ガラガラ抽選会のおじさん「おめでとう~!!1位は豪華賞品だよ」

 沙也香「なんだろう。楽しみ~」

 明日香「良いわね~」

 ガラガラ抽選会のおじさん「1位は海外で大人気のゲーム機あやつり君だよ」

 沙也香「何これ。おじさん私ゲーム好きなんだけど7世代ぐらい前のゲーム機に似てるんだけど…」

 明日香「もろよね、コレ」

 ガラガラ抽選会のおじさん「……。じゃあ次の人いってみよう!」

 まゆみ「明日香先輩やりますか?」

 明日香「やらないわよ。何ワクワクしてんのよ」

 まゆみ「じゃあ私やります。グルグルっと。やった2位ですぅ~!」

 ガラガラ抽選会のおじさん「2位はペラペラのセーラー服だよ」

 まゆみ「……。何で2位がセーラー服なんですか」

 ガラガラ抽選会のおじさん「……。」

 沙也香「おじさん、セレクト基準おかしいよ」

 明日香「もう何も言わないわ、勝手にして」

 奈緒「最後、私が回すよ。ブンブンっと。えっと、3位だ」

 ガラガラ抽選会のおじさん「おめでとう。3位は手作り刺繡入り膝当てサポーターだよ」

 奈緒「ぐふふふふ。おっ、おじさん家にあるもの処分したいだけなんじゃ?…」

 ガラガラ抽選会のおじさん「そっ、そんな事ないよ。ほら、ちゃんと刺繡も戦隊モノにしてるし」

 奈緒「ぐふふふ。そっ、そうですか。膝当てサポーター有難う御座います。使わせて貰います」

 一同「ぐふふふふ。あっ、ありがとうおじさん」


 メンバーはその後もイカ焼き焼きそばの踊り食いやセクシーリンゴ飴選手権などを行って夜店を堪能したのだった。










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