応援コメント

Route.Ⅱ True End.」への応援コメント

  •  面白かったです。
     何となく勉強して、偏差値で大学と学部を選んで、とりあえず色々なところの面接を受けて、内定をくれた企業の中で一番有名な企業に就職して、嫌な上司に頭を下げて、「あれ? 俺の人生、これでいいのかな?」と思う。現代日本人の多くが直面している切実な問題だと思います。
     ただ、この物語で『将来』ということになっている存在は、厳密には『(他人の目で見た)幸せ』とでも言うべきものなのではないかと思いました。つまり、将来のために努力するから「私」が殺されてしまうというよりは、「私」ではなく「他人」の目で見た『幸せ』のために努力するから「私」が殺されてしまうのではないか、ということです。実際、本作の主人公も、自分がやりたいことを見つけてからは「音大に通ってプロになる」という別の将来のために努力していますが、「いままでの何倍も辛かったし苦しかったが、それ以上に楽しかった。充実していた」と言っているので、将来のための努力それ自体はそんなに悪いものではないように思います。
     と、偉そうに語りましたが、「他人の目で見た幸せ」云々というのは上田紀行さんの『生きる意味』(岩波新書)という本に書いてあったことです。もうお読みになったかもしれませんが、一応お薦めさせていただきます。

     誤字脱字を2つ見つけたので、指摘させていただきます。
    Route.Ⅰ Good End……?
    ・『将来』の台詞「だったら、俺にためにやるしかねーじゃん」とありますが、「俺のために」だと思います。
    Route.Ⅱ True End
    ・父親の台詞「お前の将来どうなろうと、俺は知らない」とありますが、「お前が将来どうなろうと」あるいは「お前の将来がどうなろうと」だと思います。

     長文失礼しました。
     このコメントは長くなりましたし、誤字脱字の報告を含むものなので、ご確認いただいた後は削除していただいて構いません。ただ、無言で消されると精神的に来ますので、「確認したぜ」等の一言を頂けると幸いです。

    作者からの返信

     あじさいさん

     読んでくださり、さらにはコメントまで……ありがとうございます!

     言葉は魔法ですよね。主人公は『将来』といいましたが、根本にある意味はもっと長い、決して二字で表せるものではないのでしょう。あじさいさんは『将来』を「客観的な幸福観」と解釈してくださいましたが、主人公はいったいどんな風に考えていたのでしょうね? 
     私にもわからないです。途中で捻じ曲げられている気がします。誰に?
     
     これだから文学は最高です!!

     私は新書を全然読まないので知りませんでした! お薦めいただきました図書、読んでみますね!

     誤字脱字の指摘は本当にありがたいです。修正しておきます。
     コメントはとっても励みになります。だから削除せずこれからも大切に読ませていただきますよ! 確認したぜ!

     また読んでください!


                                姫川翡翠

    編集済