イラストレーター異世界に!?

月天

異世界へ

気づけば目の前に知らない少女がいた。どうやら神様らしい。

身長は160㎝ほどで体型は小柄。年齢は14歳ほど、

タイプではない。

「君の前世の職業はイラストレーターだったんだね」

「え、まぁ一応…」

喉が渇いたのでちゃぶ台の上にあったカフェオーレを飲んだ。

やっぱ美味しいなぁ~

「あの~神様、自分は死んだんですか?」

さっきから気になっていてことを尋ねた。

神様は暗い顔した。

「…ずっとそばにいたのに助けてあげられなかった…」

ずっとそばにいた?もしや、カーテンを開けていたのは神様だったのだろうか。

「ボクのせいで君は死んでしまったのだから、また生き返らせよう」

「えっ!そんなことが出来るんですか?」

「うん!でも…」

言い淀む神様。何か問題でもあるのだろうか

「でもごめん。君は元いた世界には戻れない…だから…」

「だから?…」

「別の世界で第二の人生を送ることになる。それでも言いかな?」

「…また生きられるなら…」

「よかった…」

しばらく神様は安堵の表情だったが急に何かを思い出したような顔をした

「君が今から転生する世界は決して穏やかではない…」

この流れはもしや……

「だから君のそのイラストで世界を平和にして欲しい!」

「ん?どうやって?」

「君には、イラストを描くとその通りになるスキルを与えた~!」

声高らかにそういった。

何を言ってるんだこの神様。大丈夫か?

「試しになんか描いてみたまえ!」

神様が紙とペンを渡してきた。

お腹が空いたのでとりあえずハンバーガーでも描こうか…

ハンバーグ二枚とチーズ、ピクルスなしで─

描き終わったが何も起きない。

神様の方を見るとなにやらマニュアルのようなものを慌てたようすで読んでいる。

「あった!え~と─ふんふん…」

神様がマニュアルを読む姿が可笑しくて笑いを堪えていると

「ゴホン…そのイラストにこのスタンプを押したまえ!」

ポケットからスタンプを取り出して見せてきた。

よく見ると、ネコが彫ってある。

神様、ネコ好きなのかな?

スタンプを受け取りさっき描いたイラストの端に押してみた。

すると不思議なことに…ハンバーガーがポンッと出てきた。

ロッテリアのチーズバーガーに劣らない美味しさだ。

神様はさっきから時計を気にしている。

「神様?さっきからどうしたんです?」

「そろそろ行こうか新しい世界に!」

神様が魔法らしきものを詠唱すると足元に魔方陣が現れ、眩い光が視界を覆った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る