「パン派?ご飯派?」

 私の家では、父、弟がご飯派。母と私がパン派なんです。もちろん朝ご飯のときの話です。年がら年中一緒にいるのに朝から別々の物を食べるのは作る側としては大変面倒だと思うのです。


そのことを母に伝えると、クスッと笑い

「そうね。じゃあ、家族会議ね。」

何故かニコニコしながらそういう母。


その夜。

「今日の議題は私の持ち込みです。」

家の家族会議では提案者が進行を務める。

「今回の議題は朝ご飯を統一しようということです。」

「すでにご存じの通り、我が家では朝にご飯と食パンが並べられています。しかし、朝の忙しい時間帯にパンとご飯を用意することは大変だと思います。」

私はすでに回してある資料をもとに会議をすすめる。

「……というわけで朝はパンに統一しましょう。」



「異議あり。」

ここで弟がまったを掛ける。

「僕は朝練があるからパンだと昼まで、もたないよ。」

弟は運動部。文化部の私には理解できないか。

「それに朝練のあとのおにぎりは今後なくなっちゃうの?」



ここで母が発言する。

「そうね。朝のおにぎりは持たせてあげないとお昼まで持たないわよね。お腹を空かせて授業を受けさせても身につかないわね。それに、家計にはご飯の方が助かるのだけど・・・」


「異議あり。」


to be continued


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