「ボーリング」

今日はみんなでボーリングです。

「さぁーて、ストライクバンバンだすぞ」

年甲斐もなくはしゃいでいる父。

「そんなこと言って私に負けて泣かないでくださいね。」

そんな父をたしなめながら微笑む母。

「今日こそ消える魔球を投げるぞー。」

超次元の何かと勘違いしている兄。


みんな7本づつ投げてスコアに差が出始めました。

父がダブルをとり、母がトリプル中。兄は消える魔球の練習でスコア欄にGが並んでいます。私はいくらかスペアをとり着実にスコアを伸ばします。

「ふふ、やるな。」

「いえ、あなたこそ。マイボールを取り出してからスコアが伸びましたね。」

バチバチと火花を飛ばす父と母。隣では兄が消える魔球の練習でGを重ねています。



最終ゲーム。父が連続ストライクによりかなりスコアを伸ばし220。

母の一投目が始まります。ここで母はスペアもしくはストライクを取らないと負けです。

「ふふ。まさかここまで攻められるとは。ベットの上のあなたみたいですね。興奮します。」

「そんなことはない。お前が手を抜いていることくらいみ抜いている。」

火花を散らす母と父。ちなみに私のスコアは136。女子だとかなり高めだと思う。兄のスコアは13。魔球の練習は過酷なものだったようだ。「右腕がぁぁ。」と叫んでいる。筋肉痛だろう。



結果は母の優勝。かなりの接戦だったのか。お互いヒシっと熱く握手を交わしている。2ゲーム目は父。3ゲーム目は母がとり合計スコアでも母がかった。今夜はもう腕が上がらないだろう。特に兄は消える魔球ではなく曲がる魔球を覚えたようで途中からストライクを量産。3ゲーム目は父に勝つほど。相変わらずこの家族はバラエティーには事欠かないな。




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