「どろだんご」

 子供のころいろんな遊びをした。特に『鬼ごっご』の種類といったら古今東西さまざまだろう。そんな数ある遊びの中で私は、どろだんごをよく作っていた。水たまりをみれば、たまらなくはしゃいだ。




 「どろだんごはストッキングで磨くときれいになる」と聞いた当時の私は、汚れることを気にする子供ではなかったため、居間に並べてるあるストッキングを適当に選び自分が作ったどろだんごをよく磨いていた。ところが泥団子はあまりきれいにならず、私は何度も挑戦していた。



 それが母にばれた。もちろん𠮟られた。当時の私は泣き虫だった。もちろん泣きわめく。私がテレビでみた『ストッキング』は、『靴下』だったのだ。母のお気に入りで何度もどろだんごを磨いていた。その日の夕飯は泣きながら食べていた。




 現在いまはあそこまで怒られなくても良かったと母に訴えたい。だから、娘が自分の『靴下』で、どろだんごを磨いていても……

 「こらー!!!」

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