何の為に?

 私には蒐集癖があり、知っていて気に入ったものならなんでも集めてしまう。その基準はまちまちだが、少なくとも今まで好きでいるコンテンツの中には、グッズから入ったものもあるから、私は人より知らないものが多いと自負している。

 しかし、これが少なからず厄介なことを起こすのだが、私は見て見ぬフリを貫いている。色々と面倒くさいからだ。

 第一に、どこもかしこも散らかってしまうし、第二に、偏りがあるので話が合わない人の方が多いということ。最後に、集めるまでには時間がかかる(日中家にいない場合があるのはこれが理由の一つ)。だからだろうか、こういう生き方は他人には勧めたくないというのが本音である。

 この蒐集癖が顕著に出てくるのが、小説やイラストである。集めているものは大体がこの時の為にあると言っていい。ぬいぐるみだって資料になりうるし、イラストを描くだけならラバーストラップだって立派な資料といえる。机にあるフィギュアでもポーズの練習ができるから、いちいち立派な機材に金をかける必要性はないのだ。

 さて、本題に入るが、どうも私に限らず好みが偏る人というのは一定数いる……というか、大多数の人がそうなのだと思う。創作をしている人なら、それが反映されて然るべきだが、何故か私の場合はそれを感じさせないというのだ。今はネット全盛期だから、どこから情報を仕入れたとしてもおかしくはない。それに、見る人が見たら元ネタが分かる(実際、遠縁の叔母と交流があった時に、元ネタの一つをぴたりと言い当てられた)筈なのだが。

 好きなものを詰め込んで創作するのはいいし、ストーリー的には毒にも薬にもならないような(ある種の『やおい』)ものなら、ごく一部を除いてスルーできるからいいのだが、シリアスなストーリーでも作り込みが甘いのはやめて欲しいと思っている。

 中学の時、百人一首から物語を作ろうという企画があったのだが(イラストも自分で描く)、上手い下手の差が顕著だったことをよく覚えている。その時は進撃の巨人がブームだったの(その割にはドラえもんやらカゲロウデイズやらをパクってる人もいた)もあり、私は(名前を出さずに)主人公のエレンくんとデートする話を書いていた……筈なのだが。

 いやちょっと待て、と言いたくなるレベルで進撃要素が無くなっていたのだ。それどころか、先生に目の前で読み上げられても然程恥ずかしくなかった。というか、本来ならこの時点で気付いておくべきだったのだろう……。

 ちなみにコレは年々酷くなっていく一方で、遂には「オリジナル読みたい」と注文をつけられる始末である。誰か助けてえー‼︎

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