第3話 兵舎
アチェルさんに続いて王城近くの館へ入って行く。
「ここは見ての通りグランディオソ王国軍騎士団の館だ!どうだ、感想は?」
アチェルさんが示す先には絢爛豪華な装飾がなされた内装があった。俺は密かに意外さを感じた。…言わない。と言うか言えないが。
「どうだ?いいとこだろ?」
不意にアチェルさんが得意気に聞いてきた。
「はい、何か思ってたよりも(あっ、しまった…)綺麗なとこで(うっ、焦ってなんて言ったらいいか出てこない…)……凄いです!」
一瞬の沈黙が流れた。早速嫌われたか…?
「…そおだろ!はっはっはっー!分かる子だ!ちなみに俺は凄いとか、とにかく凄い言葉が大好きだ!」
アチェルさんはどうやらご機嫌なようだ。でも言葉には気を付けよう。俺は遊びに来たんじゃない。兵士になりに来たんだ。縦社会の厳しいこの世界で父さんは大勢を束ねていたんだ…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます