事件簿2 神の消しゴム事件
神であっても事務仕事はある。
様々で複数の世界の管理には、一定のメンテナンスが必要だからだ。
しかし、その過程で大量の書類を整理する必要が生じる。
中には、問題がその世界の住民の手に余ることがある。
そんな時に、問題の原因と現状を変えるために必要なのが“神の消しゴム”である。
あったことをなかったことにする。
そんな筆記用具だ。
あるとき、その“神の消しゴム”が使いやすくなったという宣伝につられて、ともえ様はその新品を購入した。
最初は、何もない紙に線を引いて消していたが、どうにも消し具合が分からない。
たまたまそこにあった文字列を消して見ると、今までよりも滑りが良いなどしっくりくる。
廃棄予定の紙も消してみた。
結構たくさん試してみた。
そう、世界の情報…世界が存続するべき情報などが真っさら。
消しゴムで世界を消してしまったのだ。
*
消しゴム、使いやすかったのに、また前のを使えって言われた。
でも安心。
1ダースは隠してあるから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます