サイバースペースとパワードスーツの魔法剣士

銀星石

第1章 チュートリアル

第1話 ゲームスタート

 機械仕掛けの鎧パワードスーツを着た女の魔法使いが戦っていた。

 彼女の名はピジョンブラッド。その手にはマジックセーバーと呼ばれる魔力レーザー剣が握られていた。

 彼女が戦っている相手は片手剣を持った怪人であった。Mエネミーと称される怪生物の一種、ソードマンだ。

 人類の敵マンカインド・エネミーと呼ばれる通り、人類の殺傷のみを本能とする危険な存在だ。

 ピジョンブラッドと対峙するソードマンは五体。彼女を取り囲むようにじりじりと間合いを詰めてくる。


 ピジョンブラッドがソードマンの一体にむかって地を蹴る。一息のうちに懐へ飛び込んで、肩から袈裟懸けに斬った。

 魔力特有の白い光を放つレーザー刃を受けたソードマンは黒い灰となって跡形もなく消滅する。

 残る四体のうち二体が挟み撃ちにする形で飛びかかる。

 ピジョンブラッドはジャンプして真上からの攻撃を迎え討つ。彼女は二体のソードマンの間からすれ違いざまにマジックセーバーを素早く二度ふるった。もし素人が見れば、あまりの速さに一太刀で二体同時に切り捨てたかのようであろう。

 敵は残り二体。

 ジャンプからの落下中のピジョンブラッドは地上に残っている敵の片方に対して指輪をはめた人差し指を向ける。


「アクティブ!」


 指輪の石が光を放つと同時に、ソードマンは突如燃え上がった!

 炎の魔法による攻撃だ。

 彼女の指輪は呪文詠唱や複雑な印の結びを省略して魔法を使うための補助具である。装備者が引き金となる言葉を発声すると、指輪に封じられた魔法が発動されるのだ。


「ヤァァァァ!」


 気合いとともに落下の加速を上乗せした唐竹割りを最後のソードマンに叩き込む。魔力のレーザー刃は柔らかいバターを斬るがごとく、滑らかに怪物の身体を通り抜けた。

 確かに敵を倒したという手応えはあった。だが残心を忘れずにピジョンブラッドは構えを維持しながら周囲を警戒する。

 地に伏した怪人たちの体はどす黒い灰となって消える。敵が新たに現れることもなかった。敵が全滅したと確信が持てたピジョンブラッドはマジックセーバーのレーザー刃を収める。


「よし、お仕事完了」


 ピジョンブラッドはあるものを見た。

 それは巨大な防壁であった。冶金魔法の超合金と化学魔法の強化コンクリートを重ねた上で、表面には防御魔法回路が刻まれている。

 防壁の内側にはセーフシティ・エーケンがある。エーケン以外にも、セーフシティと呼ばれる防壁都市は各地にあり、この惑星上でかろうじて安全が保証されている場所だ。


 科学と魔法の両立によって全盛期を迎えた人類は、その総力を結集して地球そのものを複製した。この第3地球は時代の最先端をゆく最も発展した地球であったが、今は見る影もない。

 数百年前にあったMエネミーの大襲撃によって輝かしい全盛時代は終りを迎えたのだ。人々は僅かな場所に生きるしかなく、セーフシティの防壁のみが安息をもたらしている。


 ピジョンブラッドの視線の先にはヒビが入っている箇所があった。他の箇所は回路に魔力が伝導して白い光を放っているのに対し、亀裂箇所の周囲には光がない。素人が見ても修繕が必要であるのは明らかだ。

 修復工事に向けて、Mエネミーを倒して現場の安全を確保する。それがピジョンブラッドの受けた依頼であった。


 風が流れる。それは足元の草を揺らし、ピジョンブラッドの頬を優しくなでた。

 ふと、ピジョンブラッドは自分の右手を見つめる。手のひらを握って開くのを繰り返し、その感触を確かめる。


「この風も、手の感触もまるで本物のよう。ここがサイバースペース……コンピュータが作ったゲームの世界なんて嘘みたい」


 そう、ここは現実ではない。シーカーゲームス社が開発した、プラネットソーサラーオンラインというサイバースペース型オンラインゲームの世界なのだ。


「オンラインゲームには今まで興味がなかったけれど、なんだか楽しめそう」


 ピジョンブラッドは微笑みを浮かべる。


「この世界なら、誰かに殺される心配はしなくていいのね」


 ピジョンブラッドのプレイヤー、赤木鳩美は自分がこのゲームを始める切っ掛けとなった出来事を思い返す。



 大学進学に合わせて鳩美は夢見荘という学生向けアパートで一人暮らしを始めていた。まるで昭和時代に作られたかのような古めかしさだが、これは外見のみで中身は現代の技術で作られている。古めかしい外見に最新の設備というのが最近の流行なのだ。

 叔父である赤木鷹人が訪問してきたのは、新生活を初めて数日ほどたった頃だ。


「オンラインゲーム……ですか?」


 赤木鳩美は怪訝な表情で聞き返した。


「うん、プラネットソーサラーオンラインっていうんだけど、やってみない?」


 鷹人は秋葉原でパソコン部品の販売店を経営しており、入学祝いとして鳩美用に自作したパソコンを届けに来たのだが、その時に一緒に持ってきたのが、意識をサイバースペースへ転送するために必要な機器と、プラネットソーサラーオンラインのソフトだったのだ。


 ソフトのパッケージを見ると魔法使いの格好をしたロボットが描かれていた。

 鳩美は裏面の説明文を読む。魔法と科学が両立している未来世界で冒険を楽しむという内容らしい。


「うーん、オンラインゲーム……というよりもサイバースペースの娯楽自体、まったく触れたことが無いですし……」


 サイバースペース技術が発明されて10年以上経った今、それを使った娯楽は爆発的に普及している。現実では不可能な体験を味わえるというのはある意味で全人類の夢だ。

 今となっては老若男女が楽しんでいるサイバースペースであるが、鳩美はこれまで興味を持たなかった。


「まあまあ、一人暮らしを始めて生活がガラッと変わったんだからさ、ついでにいろいろと新しいことを始めるのもいいと思うんだよ」

「ですが、すでに大学の入学祝いでパソコンを頂いているわけですし、その上サイバースペース機器も頂くのは鷹人さんに悪いですよ」


 鳩美としては、調べ物やレポートの作成にパソコンは必要だったので、プレゼントはありがたいのだが、それ以上はもらい過ぎだ。


「ああ、大丈夫だよ。今日持ってきたのは、新モデルが出たせいで倉庫の肥やしになっていたやつだから」

「そうはいいましても……それに、オンラインゲームは他人と一緒に楽しむゲームでしょう? 私にはとても……」

「やっぱり、まだ人が怖いのかい?」

「……はい」


 正直に言えば、鳩美は今すぐにでもこの場から逃げ出したい衝動を必死に堪えていた。家族であるはずの鷹人が相手であるにもかかわらずだ。理性では家族が自分を攻撃するなどありえないとわかっていても、心はそうでなかった。


 叔父が自分に殺意を向けるなんて、ありえないのだ。


 でも、それが分かっていても他人が恐ろしくてたまらない。

 もしかしたら「あの時」みたいに、と思わずにはいられない。あんなことは二度も起こるはずはないと、恐怖を振り払おうとするが、それは鳩美の心にがっしりと食い込んで離れようとしない。


「あんな目にあったのだから、家族すら怖くなるくらいの対人恐怖症になるのは仕方ないと思うよ。でも、だからこそ、それが和らぐように僕はこれを勧めるんだ」

「ですが鷹人さん。ゲームで人付き合いが上手になるのでしょうか?」

「確かに一緒に遊ぶ人は実在する人間といっても、所詮は現実世界での付き合いじゃない。でもね、”そうである”からこそ、これは鳩美ちゃんに必要かもしれないと思っているんだ」

「どういうことですか?」

「現実でない世界なら君は絶対に殺されない」

「あ……」


 この世界に、誰かに殺されることはないと物理的に保証されている場所があるとは思っても見なかった。


「もちろんゲーム上で敵キャラに倒されてしまうということはあるけれど、現実にはまったく影響しない。このゲームはPK……ええっとプレイヤーが他のプレイヤーを攻撃することは不可能だから大丈夫」

「それなら、そのゲームの世界は安全なんですね? その世界にいる限りは、私は誰かに殺されるかもしれないと怯える必要はないのですね?」

「もちろんさ」


 鷹人は安心を促すかのように笑みを浮かべながら答えた。


「僕はどうすれば鳩美ちゃんの心が良くなるかはわからない。だからせめて安心できるかもしれない場所を探してきたんだ」

「鷹人さんがそこまでいうなら……少しだけ試してみようと思います」

「よかった。それじゃ僕はもう帰るね」


 鷹人が帰った後、鳩美はゲームを始めることにした。

 プレイ中は意識がサイバースペースへ送り込まれるため、鳩美は体を横たえて機材を起動させた。

 ゲームに入って最初にすることは、自分の分身となるキャラクターを作成だ。

 プラネットソーサラーオンラインは役割ロール演じるプレイングゲームだ。だったら、わざわざ現実の自分に似せて作るよりも、むしろ全くの別人にしたほうが良いだろうと考えた。


 ピジョンブラッドと名付けた自身のキャラクターはプレイヤーである鳩美の理想を反映させた。快活で物怖じしない自分と真逆の人物。もし変われるのならば、こんな人になりたいという願望を形にした。

 こうしてピジョンブラッドに変身した鳩美は、プラネットソーサラーオンラインの世界へと降り立った。



 ピジョンブラッドは腰に下げていたスマートフォン型の機器を手に取る。メニューデバイスと呼ばれるそれは、プレイヤーキャラのステータス確認や所持アイテムの管理など、ゲームで必要となる各種機能を提供する。

 画面に表示されているうち、クエストのアイコンをタップすると、ピジョンブラッドが現在受注しているクエスト情報が表示されている。

 現在受けているのは一つだけで、クエスト名は『工事現場安全確保』と記されていた。

 プラネットソーサラーオンラインにかぎらず、この手のゲームにはクエストと呼ばれる達成目標が用意されている。

 クエストの詳細欄には『クエスト管理管に報告する』と次の行動が示されていた。


 ピジョンブラッドは一旦エーケンへと戻り、クエスト斡旋所と呼ばれる施設へと向かう。クエストを受けたときすでに訪れているので道には迷わなかった。

 このゲームの世界観ではプレイヤーが演じる魔法使いはプラネットソーサラーという組織に属しており、報酬と引き換えに様々な問題の解決にあたっているという設定だ。

 クエスト斡旋所の扉をくぐると、声の洪水がやってきた。


「最近調子どうよ?」

「装備作る素材全然集まらんわ。どっか効率いい場所ないかなあ」

「キャラと装備強くするだけじゃなくて、自分の腕前も鍛えなきゃ。そうしないとエンドコンテンツ厳しいよ」

「それ超レアアイテムじゃん! 現物見るの初めてだ」


 それらは生きた人間が発する無数の声だ。

 彼らは他のプレイヤーたちだ。彼らの中には、明らかに普通とは異なる人間とロボットが混じっている。


 この世界には3つの人種が存在する

 説明書に記載されていた世界観の項目によれば、現実世界の人間と変わらない姿は定命族、エルフのような尖った耳をしているのが、魔法による遺伝子操作によって無限の寿命を得た不老族。そして、ロボットは人工脳細胞によって自我と魂、魔力を宿している機人族だ。


 機人族は身体能力が高い代わりに魔法関係の能力が低く、不老族はその逆で魔法が得意な分、体はさほど強靭ではない。定命族はその中間の能力だ。

 ピジョンブラッドはゲーム内での定石がよくわからなかったので、自分の種族をバランス型の定命族にしていた。


 ピジョンブラッドは斡旋所内を見渡しクエストのプレートが掲げられている受付を見つけると、そこに足を運ぶ。


「お疲れ様です。クエストの報告ですか?」


 女性のクエスト管理官が笑顔を浮かべる。


「はい。そうです」


 相手の言葉に返答した後に、ピジョンブラッドは目の前の人物がNPCノンプレイヤーキャラクターであることを思い出す。

 NPCは人間が操作しているのではなく、プログラムにしたがって動くゲーム進行用のキャラクターのことだ。決まった動作だけ行い、用意されたセリフしか言わないのだが、うっかり本物の人間を相手にしているかのように錯覚するだけのリアリティがあった。


「メニューデバイスをこちらに設置してください」


 受付カウンター上に枠線の光が出てきた。NPCの指示通りにピジョンブラッドはデバイスを枠線内に置く。

 クエストの報告が完了すると、その直後にデバイスからファンファーレが鳴り出す。

 何事かとおもってデバイスを確認すると、自分のレベルが1から2へと上昇したとピジョンブラッドは知る。

 クエストの報酬が与えられたためだ。

 今回のクエスト報酬は経験値とクレジットとよばれるゲーム内通貨が与えられる。

 経験値が敵を倒すだけではなく、クエストをこなすことでも得られる。仕事を一つこなして、ベテランへ一歩近づいたということだ。


「努力の成果がわかりやすいのは良いわね」


 自らの成長を数字で明示されたピジョンブラッドは、このゲームに対するモチベーションを高めていった。

 レベルアップによってステータスが上昇するだけでなく、強化ポイントなるものを手に入れた。メニューデバイスでヘルプを確認すると、このポイントを消費して新しい魔法や技能を覚えたりするらしい。


「うーん、いっぱいあってどれを選べば良いのやら……」


 強化ポイントは一度使ってしまうと、特別な手順を取らないやり直しは効かない。使うのはもう少しこのゲームを理解してからのほうがよさそうだ。

 強化ポイントの使い道は一旦横に置き、ピジョンブラッドは次のクエストを受けることにした。


 クエストは斡旋所内にある受注用端末を使って受ける。

 ピジョンブラッドが選択したのは『天然キノコ収集』というクエストだった。適正はレベル1。たった今レベル2となったばかりなので、なんの問題なくクリアできるだろう。

 内容は天然物のキノコを採取してくるというもので、集めてきたきのこの数に応じてクレジットが支払われる。わざわざこんな仕事を魔法使いに頼むのは、それだけセーフシティの外が危険なのだ。


 仮想の世界とはいえ何をするにしても先立つモノが必要であるのは現実と変わらない。クエストを受け、報酬を獲得し、自らを鍛えてより強力な装備を調達する。それがこのゲームの基本だ。


 クエストの説明文によれば、キノコは街の近くにある森に自生しているという。ピジョンブラッドはデバイスのマップ機能を使って地図を呼び出して森の場所を確認する。

 徒歩ならば一時間は掛かりそうな距離だが、街と森の入口をつなげる魔法の瞬間移動装置ポータルが用意されているので、ピジョンブラッドはそれを利用するためにポータルステーションへと向かった。

 それはいわば駅やバス停のようなものだ。いくつものポータルが設置されておりプレイヤーたちはそこから目的の場所へと移動する。


 森は枝葉が日光を遮っていて薄暗く、雑草がピジョンブラッドのヒザ辺りまで伸びていて、視界の悪い場所だった。

 キノコは木の幹か根元あたりに自生しているという。ピジョンブラッドが近く木を調べるとシイタケのような形をしたキノコがあった。これが現実ならば毒キノコの危険性があるものだが、そこはゲームの世界。キノコを手にとって見つめる、視界に食用であることを示す説明文が表示された。

 ピジョンブラッドはキノコを採取すると、腰につけているメニューデバイスに近づける。するときのこは光とともに消え去った。

 メニューデバイスは収納機能も兼ね備えており、魔法の力で亜空間に物を収納する設定だ。

 ピジョンブラッドは森のなかを探索していき、次々とキノコを集めていく。


 キノコ集めを続けていると、ふと獣の唸り声のようなものが聞こえてきた。

 ピジョンブラッドは素早くマジックセーバーを構える。

 注意深く周りを観察すると、草むらの一部がガサガサと音を立てながら揺れているのを見つける。

 何かがピジョンブラッドに向かって急接近してきた。そして、彼女の目のままで来ると草むらから飛び出して姿を現す。

 それは狼だった。草と同化するかのような深緑色の体毛をした狼だ。

 深緑の狼は口を大きく開けて、首に噛み付こうとする。

 ピジョンブラッドはマジックセーバーを振るう。先に攻撃をしたのは狼の方だが彼女のほうが素早く、魔力の刃が敵を切り裂く。


 直後、あちこちから草が揺れる音が聞こえてくる。それも一匹や二匹ではない。

 ピジョンブラッドはパワードスーツの力を借りて高く飛び上がり、近くの樹の枝に着地する。

 上から見下ろすと敵がどこに潜んでいるかがよく分かった。

 狼の1頭を凝視すると、ピジョンブラッドの視界に敵の名前が表示される。

 グンタイオオカミ:レベル2。それが深緑の狼の名前だった。

 グンタイオオカミ達はピジョンブラッドがいる木の根本に集まり、けたたましく吠え立てる。

 一見すると追いつめられたような状態だが、なんの問題はない

 ピジョンブラッドは指輪をはめた人差し指をグンタイオオカミの一匹に向ける。


「アクティブ!」


 炎の魔法が発動し、グンタイオオカミの一匹が炎に包まれた。ダメージを受けて敵がのたうち回ると、炎が他の敵にも燃え移っていき、グンタイオオカミはあっという間に全滅した。

「よし、一網打尽ね」

 木の上から飛び降りたピジョンブラッドは再びキノコ集めをはじめる。

 グンタイオオカミの群れは複数いるようで、この後でも再び襲いかかってきた。また、セーフシティ近くで戦ったソードマンも、この場所を縄張りにしていた。

 ピジョンブラッドは時折襲い掛かってくるMエネミーをことごとく返り討ちにした。


「あんたたちじゃ、私は倒せないわよ!」


 いつしかピジョンブラッドは、赤木鳩美としてではなく、ピジョンブラッドそのものとして振る舞うようになっていた。

 明るく快活で自信に満ち溢れた女性。それは内気な鳩美にとっての憧れであり、理想でもあった。

 サイバースペースという環境は人を変身させるだけでなく、心も変心させるのだ。

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