【1回裏】4球目
前回は選挙とその後について、記載した。今回は小学生になってからの話をしようと思っていたが、その話に入る前に、小学生以前のことについて思い出したので先に記述しておく。
私は2歳の時から両親(主に母親)の影響でスキーを始めることになる。2歳はプラスチックの板で3歳からいわゆる子供用の普通の板を履いて滑ることとなる。毎年シーズンは毎週のようにゲレンデへ行っていたが、姉が参加することは稀でほとんど父と母と私の3人であった。今思えばおかしな話である。
私はスキーを始めた時全く記憶にないが、母から「スキー板を買う代わりに金輪際おもちゃは買わないけどいいか?」と聞かれてOKを出したらしい。そんな小さい時の約束をジョーカーに保育園から成人するまでほとんどおもちゃを買ってもらった記憶はなく、唯一買ってもらったおもちゃと言えば、ポケモンのグリーンのみである。学校で会話についていけないという言い訳でなんとか買ってもらった。(本当に買ってもらうのにも一苦労だったわけである。)そんな約束を持ち出されているわけだから、ずっと欲しかったバービー人形もリカちゃん人形もシルバニアファミリーも買って貰えず、百貨店で端から端までチェックして把握する癖がついたのは今思えばこの頃からだったかもしれない。全ての商品を片っ端から把握し、その中からお気に入りを見つけ、それを眺めて楽しむという楽しみ方が限界であった。商品の入れ替わりにも敏感で、新しいものが出ればチェックしていた。(どんな保育園児だ・・・。)
また、家族3人でゲームをする習慣もなく、おもちゃも買って貰えないわけだから、人生ゲームもドンジャラも買って貰えず、友人の家で全て楽しませてもらった記憶がある。(リカちゃん人形もたくさん持っている友人の家で遊んでいたし、ドンキーコングも友人の家でよくやっていた・・・。)何度か買って欲しいと打診したこともあったが、一蹴されることがほとんどで、最後は買って欲しいということすら言わなくなった。
代わりに本は両親も読んでいたし、私自身もたくさん買って貰えた。長女もかなりの読書家だったがすでにお嫁に行っていて家にいなかったし、次女は漫画以外読まなかった。父と母と私においては1冊の本を3人で取り合い、誰が先に読むかを議論することもよくあった。大抵ななめ読みの父が1番最初に読み、私は読むのが遅いが学校もあるので2番目に読み、母が私が学校に行ってる間に読むという流れが多かったし、大抵その本を手にした人は夜更かしするということもよくあった。本は高校生まで基本的に小説やエッセイ、自己啓発本、雑誌、たまにライトノベルという形だったが、予備校時代に講師の勧めで新書や経済書に幅が広がり、大学時代にゼミの教授の勧めで政治関連も手にするようになった。漫画においては、不二家では本と同じ扱いなので基本的にOKとされていたので、私はおもちゃを買って貰えない代わりに漫画を死ぬほど読み漁った。漫画は父も母もたまに私の部屋から持って行って読んでいたし、次女も実家に帰るときは私の部屋に来て漫画を読んでいた。次女に関しては私が実家を出た後も帰省すると私の部屋から漫画を取って読んでいたらしい。
私が今でも本やら漫画やらTVドラマ(TVは部屋に設置してもらっていたので、基本的には勉強をやっていれば好きに見ても良い)を好きなのは、過去の影響が大きいが、ただそれは当時のセカンドベストにすぎなかったかもしれない。
その他、なぜか洋服などは買って貰えず、当時勉強関連とかこつけて、お小遣いで文房具を揃えてみたり、薬局に遊びに行き、ヘアケアや制汗剤、日焼け止めやトイレタリー商品、その他小物を揃えることで楽しんでいた。これもセカンドベストである。
それにしても、幼少期の生活がここまで大人になって反映されるとは驚きである。私の暇があれば本屋に入り、薬局に入るのも、商品を全て把握しようとするのも、昔からの癖であると過去を思い出していて気づいた自分がいた。
セカンドベストをとる癖も1番欲しいものを欲しいと言えない癖もきっとここから来ているのだろう。
そんな気づきを得たところで今日の回想は終わりにする。
次こそは小学生の時の話をしようか。
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