大闇術師の弟子、学院に編入する。―魔物少女も青春したい―

文遠ぶん

第1章 魔物少女は学生になりたい

はじめての方への簡単なご紹介


 お読みいただき、ありがとうございます!


 外伝という形ですが、はじめて「勇亡者」に触れる読者さまにも楽しんでいただけるよう簡単な紹介をさせていただきます。

 不要な方は読み飛ばしても問題ありませんが、下記「※」の部分のみご注意ください。


※本編「勇亡者さまのラストクエスト―成仏したいので、告白させてください―」ののお話です。時間軸上、本編ラストのネタバレ(軽くですが)を含んでおります。


どっちが先でもあまり気にしないよ!という方のみ、この先へお進みください。



<とてもざっくりなキャラクター紹介>


※本編は割とまじめにファンタジーしておりますので、現代用語はほぼ登場しません。


*アレイア

この外伝の主人公。“宝石犬鬼ジェム・コボルド”という魔物と人間の血を引く混血の少女で、軽い身のこなしが特徴。

最初は敵として立ちはだかるもログレスに命を救われ、味方のにぎやか担当に転向。

魔術(闇術)は独学で奮闘してきたのでまだまだの腕だが、勤勉で努力家。

小麦色の三つ編み頭に褐色の肌、魔物の血族の特徴である金の瞳を持つ。

緊張に弱くやや心配性だが底抜けに明るく、師であるログレスに猛烈アタック中な元気女子。


*ログレス・レザーフォルト

アレイアを命の危機から救い、なんやかんやで彼女の師匠になった男。

大陸随一の“大闇術師”であり、勇者一行として活躍したことから魔術師界隈では有名人。

強大な魔力を誇る“魔人”をはじめ、冥府にも召喚の契約を結んだ力ある悪魔を無数にもつ。魔力の体質上、日々甘味の摂取に余念がない。

人嫌いで偏屈、皮肉屋ではあるが情には厚い。空気は読まずに噛み砕くタイプ。

紅く変色した瞳は優れた闇術師の証。弟子であるアレイアには好意を感じるものの、自分の中で処理が追いつかない状態。


*エッド・アーテル

本編の主人公だった男。冴えない中堅の勇者だったが魔物の奇襲によって真っ二つになり……いろんなあれやこれやなんやかんやがあって、今は愛する女性と村で平穏に暮らしているリア充となった。しかし今でも、灰色の肌をもつ立派な魔物である。

ログレスとは幼馴染であり、学院でも同期だった。

前向きな楽天家で、アレイアにとっては頼れる兄のような存在。


*メリエール・ランフア

本編のヒロイン。魔物として蘇ったエッドを滅する立場にある『聖術師』の職に就く美しい女性だが、あれやこれやを乗り越えてめでたくエッドと結ばれた。

ログレスやエッドとは十年を越えるパーティー仲間でもある。アレイアとは本編以降、ソウルメイトな友人。

清楚な見た目にそぐわず、異例の体験から培ったどっしりとした精神の強さが特徴。



<よく出てくる用語>


*闇術師(ダークレアン)

魔術の中でも、冥府の力を駆使して戦う『闇術』を操る魔術師たちのこと。

冥府からの使者召喚、隠遁術、妨害術などその術は多岐に渡る。

杖のほか、みずからが信頼をおく本(黒の教典)や血を封じ込めた魔具(魔血水晶)などの道具を用いて力を高める。冥府とのつながりが深まると、瞳が紅く変色する者も。

対極の術師に、癒しの術を得意とする聖術師(ホーリアン)がいる。


*転移術

みずからの身体を離れた地点へと飛ばす闇術。

学院では出現場所で衝突事故が頻発し、ある生徒が学院長の紅茶カップの上に転移して粉々にしてしまった事件から生徒は使用禁止となった。

とは言っても便利なので、先生(教術師)たちは転移術を封じ込めた魔具を使って時短している。


*勇亡者

「勇者で亡者だから」という単純明快な理由で授かったエッドのあだ名。名付け主いわく「ひねりが足りなかったかもしれません」とのこと。


*ラケア村

アレイアたちが現在暮らしている村。

魔物またはその血を引く者たちが仲良く暮らしている平和な魔境。ヒトに見つからない結界を張っており、地図上は存在しない。

かつてはみんなでシェアハウスをしていたが、現在はアレイアとログレス、エッドとメリエールでそれぞれに家を持って暮らしている。

プロポーズまで決めているエッド家の新婚ぶりはさすがで、アレイアは密かな憧れを抱いているという。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る