番外編

切り取り共同生活。1

「性行為をしなければ出られらない部屋ってあるじゃない?」


 とある日の夕飯中、唐突に菘はそんなことを言いだした。


「はあ、ありますね」

「もし涼が私とそれに閉じ込められたらどうする?」

「なんだそのif」

「いいから」

「そうだな……。その部屋は生活する分には十分な食事や機能があるのか?」

「そうね、三食望むものが出てくるしゲームや携帯とかの娯楽用品も使えるわ」

「だったら、ずっとそこで菘と暮らしとくかな」


 俺の返事を聞いて菘は黙り込んでしまった。なんか変なこと言ったかな?

 俺はそれでもお前とヤッて部屋から出る! って答えよりはよっぽどマシだと思ったんだけど。


「菘さん?」


 心配になって返事を急かしてしまう。

 それに対して菘は、


「そうきたか……」


 と呟いた。

 ……なにが?

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