用語集 ーIー

○現世・・・人間の存在している空間。


○霊界・・・成仏できなかった霊がいる空間。現世とは表裏一体になっている。現世と違い時の流れがない。現世で時間が流れる度に空間が生まれ、それぞれの瞬間毎で空間が分かれている。


○霊力・・・霊界に干渉する力で、俗に言う霊感。霊力が強い人間程霊界の、物を視る力、音を聞く力、情念を感じる力等が強い。逆に霊力が弱い人間はこれらを感じにくく、零感ぜろかんと呼ばれる(霊力の強弱も人によって違うので、普段は視えなくても、霊界との境が曖昧になってる場所でのみ視える人間も存在する。霊界との境が曖昧な場所程霊力が弱い人間も視えやすくなる為、実際霊力が全く無い人間が存在するかどうかは証明されていない)。基本的には霊力の強さは遺伝する(維純のような例外もいる)。しかし、霊現象に巻き込まれる等して稀に霊力が後天的に高くなる事がある(その場合は一時的な事が多い)。


○念力・・・霊や人が強く念じる事により、物理的・又は心理的に作用を及ぼす力。霊界の方が顕在化しやすい。


○呪い・・・広義では、念力を用いて霊・人に害を及ぼすものを言うが、一般的には、特定の相手から恨みを買って、長きに渡り念力で苦しめられることを指す場合が多い。


○残留思念・・・ある場所や物に強い念が集中している場合に、その霊界に刻まれる思念。霊力が著しく高い人間は現世から、この強い念が刻まれるに至った記憶を視る事ができる。


○霊・・・主に死霊であり、現世に強い未練や怨恨がある生き物の魂が、霊界に捕われたもの。その霊界に捕われるに至った一、二個程の情念に強く捕われている為、情動が強く理性が弱い。生きている人間に無差別に、理不尽に悪意を抱く者が多く、念力で霊界と現世の境を曖昧にさせた上で、心に隙が生じた人間を霊界に取り込み取り憑く事ができる(霊自体は現世へはいけない)。それ故、霊の姿や霊界の音を認識しやすい霊感体質の人間が標的にされやすい。

  ・地縛霊・・・強い残留思念のある場所や物の霊界に捕われた霊(該当の時間の霊界にのみ存在する)。残留思念に釘付けされている為、行動範囲は狭い。

  ・浮遊霊・・・地縛霊のように特定の場所に捕われている訳ではなく、自由に行動ができる。地縛霊と比べて情念が弱く、理性的な霊が多い。人間への害も悪戯感覚で行う霊が多く、満足したら成仏する場合もある。


○除霊・・・霊を追い払ったり、封印したりする事。真言や札、式を媒介物にして霊界に作用させるので、術者が現世にいる状態で間接的に霊に干渉する。

  ・不動明王の真言・・・祓う為の術。効果の強さが三種類あり、素人が使うには危険なものもある。

  ・不動金縛り法(金縛り法)・・・縛りつけ、捕らえる為の術。

  ・無限回廊・・・幻で進んでいる様に見せかけて、その場に足止めさせる術。


○浄霊・・・霊を浄化(成仏)させる事。

  ・長庚の浄霊・・・自身が霊界に入って直接霊に干渉し、慰めの言葉や念力で霊を浄化させる。除霊よりも危険性が高く、手間も掛かる。

  ・調伏・・・人・動物の悪霊を捕らえて、除霊等の所謂『誰かの役に立つ良い事』をさせる事で、更生させ浄化させる。浄化するまで時間が掛かる為、コストパフォーマンスは良くない。

    ・式・・・調伏を施された霊。人型や、動物の型に切り取られた紙に繋がれている。この紙人形が現世との鎖を意味している為、普通の霊と違い、現世の時と同じ霊界に常に移動している。術者の意思で、この鎖を一時的に開放し、一つの霊界に留まらせる事が可能(術者からあまり離れることはできない)。霊力の低い人間には視えないので、偵察や探索も任せられる。現時点で登場しているのは、出の式二体(人の霊と鷹の霊)。


○霊感体質・・・霊力が高い為、霊の標的にされやすい人間。


○霊能者・・・霊力を用いて霊に携わる者。短命が多い。

  

○互助組織・・・近隣県内の霊能者、霊感体質の人間が情報を共有し助け合う為に作られた組織。定期的に情報交換会が開かれる。

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