超短漫才

盗人言葉

毎度！大作で～す。

毎度！福太郎で～す。

二人合わせて大福で～す。

大；というわけですけどもね。

福；どういうわけやねん！？

大；まぁこう不景気が続きますと、強盗殺人とか物騒な事件が多いですなぁ。

福；そう言えば大作君、わしこないだ駅のホームで置き引きに合いましてん。

大；まぁ、福太郎君の場合はいつもぼーっとしてますからな。

　　それは仕方のないことですわ。

福；いやいや仕方ないって･･･。

　　足元にバッグ置いて、立って雑誌を読んでたちょっとの間ですわ！

大；お客さん知ってますか？この男、スキだらけなんですわ。

　　ほんまスキ者ですわ。

福；へぇ(^_^;)

大；否定せい！

福；･･･(?o?)

大；ところで戒めなんだと思うんですが、“盗まれる方が悪い！”なんて言葉をよく耳

　　にしますけども。

福；あぁ、聞きますねぇ。

　　ごもっともなこっちゃねぇ。

大；君のことじゃ！

福；･･･(+o+)

大；でもあれは盗人（ぬすっと）の言い分ですからね。

福；なるほどぉ。

大；盗人が捕まった時に“盗まれる方が悪いんじゃぁ！”と猛々（たけだけ）しく言っ

　　たことに始まったんでしょうなぁ、きっと。

福；盗む奴が悪いに決まってるわけですからね。

　　それを盗まれる方が悪いなんて言語道断ですねぇ！

大；“ずらかる”なんて言葉も、盗人の言葉やね！

福；うちの事務所の社長は“ヅラ”買ってますけどね(へへ)

大；しかし、こういう言葉を使うのはあまり関心しませんな。

　　やっぱりきれいな言葉を使いたいもんですな。

福；確かに。めずらしくいいこと言うわぁ、大作君。

大；賊の使う言葉をそれこそ俗っぽく口にするのはいけません。

福；いったい誰が最初に盗人言葉を盗んだんでしょうねぇ。

大；わしの落ちやないかい！！ヘ(｀へ´)/

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