1月7日の白馬神事

 先日、1月7日に住吉大社すみよしたいしゃ白馬神事あおうましんじに行ってきました。


 私は大阪の泉州地方に住んでおりまして、住吉大社は大阪市住吉区にある、大阪の人ならみんな知っている有名な神社です。


 泉州では、住吉大社ではなく貝塚市にある水間寺みずまでらに行く方も多く、父の実家でもお正月に伺うとみんなで水間寺に参拝に行くのですが、子供の頃、なぜか父か誰かが住吉大社に連れて行ってくれたことがありました。


 特に何も覚えておらず、ただ、住吉大社ではお正月に福を招く餅まきが行われていて、紅白のお餅を嬉しく受け取った覚えがあるだけなのです。餅まきの前には舞などの神事があるらしく、今であればそちらの方が見たいものですが、舞を見た覚えはありません。


 でも、なんとなく餅まきが良い思い出になっているのと、個人的にお寺よりも神社の方が相性良い気がして好きというのもあり、大人になってからは住吉大社に行くことが増えました。

 餅まきと合わせて、ものすごく混んでいて大変だったことも覚えているので、餅まきの日に行ったことはありませんが。


 白馬神事は、神馬しんめである白馬の神事を見ると邪気が祓われ、風邪などの病気にかからず一年が過ごせるというものです。


 あれは前の午年のこと。

 私は白馬神事のことも知らず、ただ偶然、午年の白馬神事の行われる日時に住吉大社へ初詣に行ったのです。

 参拝していると神事が始まり、お馬さんが駆けて行きました。何がなんだかわからないうちに人波に押されて白馬神事を見学し、何がなんだかわからないけども白馬神事の時だけ発売されるという竹駒守と神印を購入するに至ったのです。


 正直なところ、どういうご利益があるのかもわかっておりませんでした。

 神社の方がお守りや神印の説明をしていたのですが、人が多くて聞こえなかったのです。

 後で調べたところ、どうやらお守りはお子さんが病気せずに健やかに育つようにというものらしく、我が家は子供なんていませんが、年寄りの両親がいるので良しとしましょう。

 神印は玄関に貼ると、やはり病気せず健康に過ごせるというもののようですね。


 午年の前年までは毎年のように一度くらいは風邪をひいていたのですが、偶然なのか何なのか、その年から風邪をひかなくなりました。

 8時間寝ても熟睡できないタイプの不眠症があり、疲れが取れないのでたまに熱は出しますが、一晩で下がる程度。咳や喉、鼻の諸症状を伴う風邪は本当にひいてません。


 私はそれほど信心深くはないですけども、神社で自分にとって都合の良いことは信じることにしていて、これは白馬神事のご利益では? と、それからできるだけ1月7日に都合をつけて見に行くことにしたのです。

 平日ですので、ずっととはいきませんが、行ける時は行きたいと思っています。


 不眠症持ちなのでそれなりの体調不良はなりますが、流行病の類は防げている気がしていますし、竹駒守にも白馬を見ると風邪を祓い患いが無いと書いているので、やはり流行病の類に効くものなのかなと思います。


 ところで、ツイッターで私のことをフォローしてくださっている方は知っていると思いますが、去年の春先だったか、インフルエンザにかかりました。

 その年はインフルエンザが春先まで流行っていて、身の回りにインフルエンザにかかった人はいなかったのですが、大阪市内に遊びに行った時に人混みで誰かから貰ってしまったようなのです。


 白馬神事のご利益がないではないか、と思われるかもしれませんが、実は去年は白馬神事を見に行かなかったのです。

 これはもう今年は絶対に見に行かなくてはいけないと気持ちにさせられました。


 今年の1月7日、白馬神事の始まる11時頃はあいにくの雨でした。

 そのおかげでいつもより人は少なく、神社に着いた時間が11時3分とギリギリだったにも関わらず、いつもよりしっかりと白馬を見ることができました。


 神事では、第一本宮から第四本宮まで馬が何周かまわって駆けた後、第一本宮の前で白馬に触ることができるので、最後には第一本宮の前に円状に人が集まります。恐らく見ている人すべてがそこに詰めかけます。

 人が多すぎて、全員が触ることはできないので、私は今まで一度も触ったことがないのです。触るどころか、下手したら、押し合い圧し合いしながらもろくに見ることも叶わない状況です。


 今年は前述のように人が少なめなので、前から2番目をゲット! でも、押し合い圧し合いの状況で傘を差し続けることは難しく、雨に濡れながらもしっかりと白馬の目を見ました。

 白馬の目を見ると邪気が祓われるそうです。

 ただ残念なことに、傘を差したままの人もいて危ないので、今年は触るのはなしとなりました。

 絶対に触れる位置なのに…! と思いましたけど、確かに前の人の傘が度々、私を攻撃してくるのです。後ろの人のことなんてお構い無しに傘を前にやったり後ろにやったり動かしていて、後ろに動かす度に私は頭を動かして避けなきゃいけないハメになりました。

 また、ぎゅうぎゅう詰めなので、他人の傘の下に入って雨を凌げることがあれば、他人の傘から大粒になった雨水がぼとぼと垂れ落ちてきて、普通に傘なしでいるよりも頭が濡れてしまいました。


 で、1月7日の夜は、雨に濡れたので白馬神事のご利益もなく風邪をひきました、とここに書くつもりだったのですが、ひきませんでした!


 夕方頃には風邪っぽい咳が出て少し熱っぽく、風邪をひいたかもしれないと思ってたのですが、1月4日にキク科アレルギーがあるのに菊の花を食べてしまい、そこからずっと喉がムズムズして咳が出ていたので、アレルギーのせいとどっちだろう?という感じだったのです。

 翌朝に起きたら体は元気で、風邪っぽい感じはなくなってました。


 年末年始、兄や父がずっと風邪をひいているのですが、うつる気配もありません。

 やっぱり来年以降も白馬に会いに行くつもりです。


 大阪の人はぜひ一度、住吉大社の白馬神事を見に行ってみてください。


 ちなみに、余談ですが、白馬神事の時に住吉大社でひいたおみくじは、イライラせずに心穏やかに過ごせば幸せだよ、幸運の鍵は趣味、という内容でした。

 去年一年は、イライラせずに心穏やかにするので精一杯で、ひたすら趣味の編み物に没頭するくらいしかできず、何も成さない一年だったな……と反省していたのですが、去年の自分を肯定してもらえたようで嬉しかったです。

 引き続き、同じような一年で構わないのね、と安心しました。


 それと同時に、自分にとって趣味とは編み物で、小説ではないんだな、と発見でした。

 神様は編み物と小説、どちらのつもりなんだろう。


 私にとって物語を考えるのが当たり前のことすぎて、それが人生の一部というか、ライフワークなのでしょうか。

 ストレスフルになると物語を組み立てたりが難しくなって書けないので、ここ何年もあまり書けてはいませんが、それでも常にネタは考えてますし、趣味とは別枠な感じなのです。

 小説というより、話を考えることが楽しくて一番好きなことですけど、趣味よりも特別なことなのです。


 なので、趣味=編み物と受け取って、今年もたくさん編もうと思いました。

 小説をたくさん書ける方が良いことではありますが、趣味を楽しむ余裕もないというのは精神的にヤバすぎるでしょうし、趣味を楽しむ余裕は持ち続けたいです。


 実は編み物以外にも色々と趣味があり、縫い物やレザークラフト、お菓子作りなど色々としていたのですが、時間があっても楽しむ余裕がなくなってきて、残っているのが編み物だけという状況でもあったりします。


 単純に、趣味の時間全部を編み物にさくようになってしまっただけかもしれませんが、お菓子作りや縫い物がやる前からしんどく感じたりもして、たぶんストレスで精神状態は悪くなっているのでしょう。

 編み物だけは、やめることなく、手を広げて楽しんで行きたいです。

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