第26話 【ギルド長に不信感を抱く】

 前話、補足


 サリーはアマンダという偽名を使います。伝役として。


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 3日後オークションの金を受け取りに、商業ギルドに向かった。


 この三日間は質素に暮らしていたがもう金貨が5枚しかない…



「すいません、オークションのお金を受け取りに来ました。」


「お待ちしておりました、こちらの部屋へどうぞ。」



 少し待つと知らない女の人がやって来た。



「初めまして、私はこのギルドの長をしておりますキーファと申します。」



 ギルド長ときたか…


 直感だが、この女は何か信用できない感じがするな…



「イートンです。よろしくお願いいたします。」


「アマンダです。よろしくお願いいたします。」


 握手を交わし、ソファーに腰かける。


「では、本人確認のためこの水晶に手をかざしてください。」



 ピロン



「ありがとうございます。確認できました。

 今回お支払する額は金貨2100枚です。」 



 .…!!



「2100枚、ですか。」



「まぁ、今回買われた顧客の方々が凄かったのもありますが。 

 …あの品質の砂糖は中々ありませんよ。真っ白の砂糖はそれだけで希少性が高いです。」



 まぁ、白い砂糖は精製しないといけないから、この時代の技術では無理なのかな。 



「普通の砂糖一キロで金貨10枚はします。

 今は品薄で4倍の金貨40枚はします。

 そこから5倍の値。


 一瓶金貨200枚は妥当ですよ。」



「なるほど。」



「黒金貨20枚、白金貨10枚、にしましょうか?」


 白金貨1枚=金貨10枚


 黒金貨1枚=金貨100枚


 ってことか。


「はい、大丈夫です。」


「では、こちらです。」



 お金を受け取った。



「それとイートン様、この砂糖はどうやってお仕入れに?」



 この女ギルド長、試しておくか…



「私の横にいるアマンダ様と取引をしています。

 秘密にしてほしいのですが、、


 アマンダ様は砂糖を真っ白色に精製する方法を独自開発したみたいなのです。」



「そんなことができるのですか…


 その技術を売ってはいただけませんか?

 毎月売り上げの10%を約束しますよ。」




 アマンダが前に出て言う…


「今、売るつもりはありません。

 そのうち売る機会がありましたら、よろしくお願いいたします。」



 僅かに表情が堅くなったな、そして冷たさも感じた。


 要注意だな…



「そうですか…、残念ですね。


 まぁ、仕方がありません。

 またの機会によろしくお願いいたします。」



「では、またの取引をお待ちしております。

 失礼ですが、イートン様は冒険者ギルドにも登録しているとお聞きしました。

 ランクはどの程度でしょうか。


 もし良ければ【専属護衛】をつけましょうか?」



「銀級ですので自分の身は守れるかと。

 なので、大丈夫ですよ。

 お気遣いありがとうございます。」



「そうでしたか、大変失礼しました。本日はありがとうございました。」





 これから何がおきるか…


 …早いとこ防具の受け取りにも行かないと。



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