第5話 ルミスおすすめの鍛冶屋

 門の方に行くと男の騎士がいたのでルミスさんがいるか聴いてみた。


[すいません、ルミスさんいらっしゃいますか?]


[ん?ルミスか?ルミスなら休憩中だから宿で飯でも食ってんじゃねーか?

 どうかしたか?]


[すいません、お伺いしたいことがありまして。入れ違いかもしれないです。]


[そうか。いいってことよ。]



 仕方ない。先に冒険者ギルドに行ってギルドカードを作るか。


 冒険者ギルドは宿に行くときに見つけたので場所は分かるが、武器なしでも大丈夫だろうか?


 いや、先に武器を作ってもらおうかな!

 そうしよう!


 そんなことを考えて歩いていると、偶然目の前にルミスさんがいた。



「すいません。ルミスさん。」


「あっイートンさん。どうかしましたか?」


「あのおすすめ武器屋とかありますか?よければ教えて欲しいのですが。」


「ん~いいですよ。ついてきて下さい。」


 歩くこと5分、路地裏のぼろい小屋についた。


「ここですか?」


「ええ、建物は古いですが腕は保障します。」


 中に入ると酒の臭いが漂う。


「ハンスさーん。いますかー?」


「あぁ、どうしたルミス。

 って隣の男は誰だ?」

 現れたのは背の小さいドワーフとおもわれる男だった。


「お勧めの武器屋を紹介してって頼まれたから連れてきたの。」


「そうか。まぁ、いいだろう。

 俺はハンスだよろしく。」


「私はイートンといいます。こちらこそよろしくお願いします。」


「それでどんな武器が欲しいんだ?こっちはオーダーメイドでやってっからな。」


「包丁がいいですね。」


「…はぁ?包丁?」


「はい、ドラゴンと戦っても折れない、ドラゴンの解体もできる包丁です。」


「お前、ドラゴンと戦うのか?」


「まぁ、ドラゴンの肉を食べる目的のために…ですかね。」


「はぁ~おかしなやつだな、まぁそれはいいが金はあるのか?

 何しろドラゴンを倒せるだけの包丁だからな。

 金貨50はいくだろうな。」


「すぐに用意できる算段はついてます。


 その時また頼みにきてもいいですか?」


「金さえありゃ、文句は言わねぇよ。」


「わかりました。

 それと普通にゴブリンやオークを倒せるくらいの包丁ってつくれますか?


 刃渡りは40センチほどがいいです。

 できれば早くお願いしたいのですが。」


「それくらいなら、パパッとつくれるぞ。

 まぁ、明日にはできているだろう。」


「わかりました。お金はどれくらいになりますか?」


「そうだなぁ、ピンキリだがいい素材を使うと金貨2枚だな。」


「それでお願いします。前金として金貨1枚置いときますね。」


「おお、わかってるじゃねーか。

 そんじゃあ、明日また来い。」


「はい、お願いします。」




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