第十回:16歳の終わりから17歳への総括 前半:性の汚さ
性に対する汚さと言えば、16歳の終わりから17歳の始まりで汚く感じるのは男女問わず体毛の話でしょう。
当時の私も例に漏れず16歳の頃から髭や腋毛やすね毛が生え出し、初めこそ薄さから気にしていませんでしたが、16歳の終わり頃になって段々と量も増え目立つようになってきました。
私はこの体毛に対して汚さをずっと感じていて、
初めの頃はピンセットで一々抜いていたものの、どうやら埋没毛になるらしくやっとこの頃カミソリを使い始めましたが、まあ面倒くさい。
これの何が汚いのかと言えば、性に対する私の嫌悪と言うのは、セックスでは無くキスや唾液や体毛や便秘や化粧の過程やイチジク浣腸、女性だと生理や月経と言った、つまりは事実の暴露だからです。
ゲイバーで飲んだ後イケメンとやった時のこと、挿入する際に相手が準備せずやった為アナルが臭くて中折れしてしまった事がありました。
「いやあ、酒のせいで」なんて誤魔化しましたが....
又はこっちが準備せずにセックスした時のこと、ゲイバーでお持ち帰りされ安ラブホへ行った際、カミソリが一枚刃しか無いのです、シェービングクリームも何も無い。
それで無理矢理すね毛を剃るものだからもう血だらけになってひどい目に会ったことが有ります。
セックスというのは主観的に見ればむしろ綺麗なものです、
いくら肉便器だビッチだマゾだなんだと言ったって、それは性への汚らわしさにはならないでしょう。
だってそれはセックスという『遊び』の上だから。ルールと言い換えても良い。
つまり、「両者の協力を無くしても成り立たないもの」
むしろ汚さというのは...メンミクで知り合った人と3PでSMプレイをした事が有りますが、少年らしさを出す為に体操服を持ってこいと言われた事がありました。
(私がSMプレイで縛られたり犯されているのをメンミクで同時中継して、見てる人のコメントを実況中継するという企画でしたが、あまり捗らなかったので割愛。)
私は小学生の頃の白い体操服を持って行ったのですが、直前に出されたきのこの山を食っていたせいで、いざプレイが始まった時、
ギャグボールした際に滴れる唾液が茶色くてボタボタ滴れ白い体操服につき茶色くなるのなんの汚くてしょうがない。
この時に私が感じていたのは羞恥プレイと言った恥ずかしさとは違う、性への汚さです。
しかし、セックスも客観的に見れば汚くなるでしょう、むしろ滑稽と言っても良い。
エロティシズムに於いては、構造的に分析する事はそれを見ない事と同じでしょう、
その証拠にセックス中は感嘆詞で済むじゃありませんか、「あー!イクー!」なんて喘いでるのが一番良い、
わざわざセックス中に分析して、「この快感というのはペニスから中枢神経に渡り...」
などと解説する人はいないでしょう?
私は定点カメラでセックスを撮ればエロチックになるんじゃないかと考えた事が有りますが....
というのも、定点カメラでセックスを映すと途端にグロテスクに、滑稽になるように、
定点カメラの役割とは、全て対象を客体化、三人称的に映す事に有ります、
つまり定点カメラは“神の目”、非人間的なのです。
ところで、私はラバーフェチの方とお会いした事が何度か有りますが、どうやっても興奮しない、
ゼンタイもラバースーツもバキュームベッドも試しましたが、全くエレクトしない。
一体これのどこが良いんだろう?と、馬鹿真面目に考えた事が有ります。
(最終的には面倒くさくなり相手のコーヒーに潰したカマグラを入れて無理矢理セックスした事が有りますが、それは置いといて、)
ゼンタイ、ラバースーツ、バキュームベット、これらは、緊縛のように人間を押さえつける事によって定点カメラと同じ役割をしますが、
緊縛の場合、縛る過程が有るのでストーリー性、馴れ合いが生まれてしまう。
ゼンタイ等々も同じく、(定点カメラのように否応無く)他人によって客体化されるのでは無く、自身の意思によって客体化される事を望む為、マゾの論理のようにエロになってしまう、
私が馬鹿真面目に考えた結論は、ゼンタイ、ラバー、バキュームベッド....これらは、個人、個性を消すものでは無く、むしろ目立たせるものだという事です。
しかしゼンタイ等々は性を、個人を目立たせるものなのに、全く恥ずかしくも無ければ汚らしくも無い。
私は、性への汚さや恥ずかしさというのは、誰にも明かせない個人的なものだからこそ恥ずかしく、汚く感じるのだと思っていましたが、どうやら違うらしい。
むしろ私が感じていた性に対しての汚さは、ピンセットで抜く体毛や、浣腸していないアナルの臭いや、剃れないすね毛や、ギャグボールから滴れる茶色い唾液、
こう言った誰にでもある、非個人的なものだったのだと。
ゼンタイ等々の個人を目立たせるものには性への汚さも恥ずかしさも何も無く、
逆に、体毛やアナルの臭いや唾液と言った誰にでもあるどうしようもなく非個人的なものだからこそ、私は性への汚さを感じていたのです。
そういや書き忘れていましたが、脳挫傷で大阪の済生会に入院していた時に谷さんが見舞いに来てくれた事がありました。(しかしこれは割愛)
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