第362話ふつうのわたし

 一年が終わる。


 そろそろ終わる。


 わたしはこたつに入ってぼーっとしながら、一年を振り返ってみる。


 今年はなにをしたかなと、考えてみる。


 わたしはなにをしたんだろう?


 ふつうに学校に行って。


 ふつうに友達と話して。


 ふつうにご飯を食べて。


 ふつうに遊んで。


 ふつうにお風呂に入って。


 ふつうに寝て。


 ふつうに夢を見て。


 ふつうに朝を迎えて。


 そして今日も、ふつうに考えごとをしている。


 なにも変わらない一日を、ふつうに過ごしている。


 だからきっと、明日もあなたとふつうに過ごす。


 来年もきっと、わたしはふつうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る