口伝の冥利。

嘘を零しました。私は空っぽの涙を。

先延ばしに伸ばした 掌を刺す 藪から棒に

一帯 何を描くのでしょう。

何色でも構わないで

美しく散りたいから。

盲目との謂れ 余りある余白に吐瀉した赫、

何処へも行けないあしがむかいゆく

咲きに

裂きに、

日日我に、

子種達が栄えるように 蔦話縷々、口伝の冥利。

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