第23話低くみだれて、堰を切る、

低くみだれて、堰を切る、

春雷の 秘否とくぐもる嵩と鳴り

洩らしながらも、平と閉じ。


沈没した頭蓋を抱き留める

水蜜桃の流出。

風光が闇に垣間見せる、慘骸

狂人の子守唄。


移ろいの果てのうねり画

又 逸れも幼鈴の音 風柳 鳴り、


燻した半紙で織られ 余波も薫る

丸く含まんと朱に注した、花の艶

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