藤色の雲

野田 琳仁

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「ごめん……私と別れて欲しいの……」


 そう言われてから何年ったのだろう。

 嗚呼ああそうか、もう二年も経つのか……。

 此処ここまであの人の事を忘れる為に旅をして来たけど全然忘れられないや――。

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