イケ友と見守り友と
黒猫
第1話 見守りたい男
「冬樹放課後暇だよね。一緒にきて」
俺の都合など一切しらんと、クラスの女王様
「モテモテだな冬樹」
俺のことを軽く小突いてくる男、それが親友であり女王の思い人
お前が原因だよ…などと思いながら苦笑いを返す。
「先輩、一緒にご飯食べましょ?」
そう言って、俺に飛びついてくる小動物系魔王 高宮すいね
「いやだ、俺は一人で食べたい」
飛びついてきた後輩を引き離し屋上へと向かう。
「一人じゃ寂しいくせに~」
うりうりと再び俺に引っ付いてくる
「あのなぁ…何度も言うが俺事態の恋愛とかどうでもいいの。
俺は親友と親友に恋する奴らをこっそり眺めてれば満足なの」
すいねは、ハァ…と深いため息をついた
「そんな理由で振られる私の身にもなってくださいよ」
「いや、知らんし…俺以外にいい人いるでしょ」
どうして俺にそこまでこだわるのかはわからないがこの学校割といい奴が多い。
「先輩好きは理屈じゃないんですよ」
「そうか…」
屋上の扉を開け周りがよく見渡せる場所へと向かう。
「まーた、双眼鏡なんて取り出して…。私とイチャイチャしましょうよ~」
「すいねとイチャるよりこっちのほうが大切だ」
そういって周りを見回す。
どんなに頑張ってもこの時間の先輩は変化しないから私も諦めて観察することにした。
「先輩、女王さんのほかにもいっぱい女の人いますね」
「照誰にでも優しいからなぁ…。ってか潤井先輩も混じってるしw」
生徒会長は潤井先輩のことが好きらしいが当の本人は御覧の通りだ。
「生徒会長も混じろうとして、MOB女子に殴られてますね…」
毎度のこと過ぎて同情というより関心してしまう
「先輩も先輩ですよ…大切な親友に好きな人を教えられていながら誰にも話さないなんて…」
「俺はそこまで口が緩くないんだよ」
まあ、その人ってのがお前なんだけどな?
だから、俺よりいい奴がいるって言ってんのに…
それに気が付かないしよぉ…
「先輩放課後私もついていってもいいですか?」
「どうせ駄目って言ってもついてくるだろ…多分だけど女王も諦めてるぞ」
最初に放課後呼ばれた時、すいねもついてきそうだったので全力で振り切ったつもりだった。
だが見事に待ち合わせの場所に居た
最初は文句を言っていた女王もすいねが照狙いじゃないとわかると、同席することを了承した。
「はぁ…俺は見守る役でいいんだけどなぁ」
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