世界滅亡まで後1000x文字!!(空白・改行込み)
明山昇
プロローグ x=1:なまえともくてきをきめよう
Rev.1
木造の教室の中で、教師の発話とノートを取る音だけが響いている。時折他の生徒のいびきが聞こえてくるが、教師はそれを無視して淡々と説明を続けている。学校の授業というのは退屈な物だとつくづく思う。教師の間延びした説明を欠伸をしながら聞いていた。
欠伸が終わった瞬間、正にその時、俺は、この世界がもう少しで滅びる事に気付いた。理由は分からない。だが気付いてしまったのだ。
窓の外を見た。ミサイルか?いや何も無い。ただ青い空と白い雲だけが広がっている。太陽の膨張か?確かに太陽は燦々と大地を照らしている。だがその光が急激に強くなったわけでもなく、また人類が生存出来ない程に気温が上がり始めたわけでも無かった。
気のせいでは無いかと思い始めた。だが俺以外の誰かが俺に語り掛けてきた。
『気のせいではありません。もう少しで世界は滅びます。何とかして下さい。あなただけが頼りなのです。』
後ろを振り返った。後ろの女子生徒は黙々とノートを取っていた。左右の男子生徒も同様だった。正確には右隣は寝ていたが大した問題では無い。思い返してみれば、先程の声と思われる物は耳から聞こえてきた音では無いように感じられた。音でなければ何か。テレパシーか何かのように感じられた。少なくとも本当に声であれば、他の生徒も同様に辺りを見回していてもおかしくない。それが無いという事は、俺にしか聞こえていないのではないだろうか。
俺の中に恐怖が去来した。最初の気付きが正しい事を確信してしまった。
俺は思わず立ち上がった。そして虚を疲れたように棒立ちになった教師と他の同級生達を無視して廊下に駆け出した。教師がそれを止めようと声をかけてきたが、無視した。廊下を走って階段を駆け下り、昇降口を抜けて外へ飛び出た。そのまま家まで駆け出した。無意味なのは分かっている。世界が滅びるんだ。何処に逃げてもそれから逃れる方法なんてあるわけない。そう理解はしていても納得は出来なかったし、もしかするとという淡い期待もあった。それにもし滅びるとしたらあれだけは何とかしたい。死ぬ前に一度だけあれがやりたい。そう思って俺は家に向かった。
家に着いたのは学校を出てから十数分後だった。不思議な事に世界はまだ滅びていなかった。もしかしたら滅びないかもしれない。でも万一のことはある。俺は部屋に入ると真っ先にパソコンを付け、クリア前のエ○ゲーを起動し
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