主人公には好きな先輩がいた。しかし、告白するも「他に好きな人がいる」として振られてしまう。そんな振られた主人公が出くわしたのは、告白した女の子に失礼な態度をとる男子生徒だった。盗み聞きしたわけではない。ただ、さっき振られた身としては、告白した女の子の気持ちが分かり過ぎるくらい分かった。だから、主人公は男子生徒に文句を言った。しかしそれがきっかけで、「恋人ごっこ」を一か月続け、惚れたほうが負けという謎の勝負をする羽目に。
お互いが最悪の第一印象。どちらも負けるわけがないと、思っていた。「恋人ごっこ」の最中、主人公はその男子生徒が、自分が好きな先輩の弟だと知る。主人公は先輩と「先輩の好きな人」の恋愛を成就させようと、奔走するが、主人公は勘違いをしていて⁈
主人公は以来、先輩のことを胸に秘めながら、勝負相手の男子生徒と日々を過ごしていく。先輩とは似ても似つかない男子生徒は、口が悪いながらも、主人公をリードして、食事を一緒にとったり、試験勉強で勉強を教えたりしていた。互いが互いを意識する一か月限定の「恋愛」だったが……。
とても読みやすい文章と、主人公や「彼」のキャラクターのやり取りが自然で、すぐに物語に引き込まれました。
是非、御一読下さい。