第35話 いきなり修羅場⁉︎

今日は合宿1日目だ。まず俺たちは山へ登り、そこで1泊する。今日は朝5時に起きて学校に集まった。


「快斗‼︎ おっはよ〜!」


「ああ、おはよう」


また異常にテンションが高い美香。俺は眠たくて眠たくてしょうがないのに。


「快斗くん、おはようございます」


「快ちゃん、おはよ〜」


結衣と梨沙も来た。2人とも眠そうだな。


「全員そろったな‼︎ じゃあ飛行機に乗るぞ!」


先生の声が鳴り響く。


「よし、俺の席はここで」


俺は窓辺側の席に座った。だから俺の隣は1人しか空いていない。


『じゃあ私はここで‼︎』


やっぱりか。見事3人の声がそろった。


「私が快斗の隣よ!」


「いいえ、ここは私が快斗くんのお隣を」


「快ちゃんの隣は私に決まってるでしょ!」


なんで飛行機から修羅場になるかな? 俺は大変だよ。


「あの〜 ここはじゃんけんでいいんじゃないか?」


俺は別に誰がとなりでもいい。だから平和に解決することにした。


「快斗がそう言うなら・・」


「快斗くんの頼みなら・・」


「快ちゃんの言う通りで・・」


『じゃーんけーんぽん』


勝ったのは・・梨沙だ。


「じゃあ梨沙が俺の隣で」


「やったー! 快ちゃんの隣❤️」


喜んでる姿が実に可愛らしい。


「あんまりイチャイチャしちゃだめよ」


「快斗くん、私達は後ろにいますから」


「あ、ああ。わかった」


めっちゃ残念そうじゃないか。別に席なんかどこでもいいと思うんだけどなあ。


その後俺と梨沙はおしゃべりをしていて気づけば空港に着いていた。


「快ちゃん、ありがとね❤️」


「ああ、俺も楽しかったよ」


梨沙は聞き上手だ。だからしゃべっていて楽しかった。


「じゃあここからは各自グループになって。午後5時には山の頂上に来るように」


今は午後1時。ここから山の頂上までは1時間位だ。つまり2時間ほど自由時間ということだ。


「快斗! 行くわよ!」


美香が手をつないでくる。


「快斗くん、行きましょう」


結衣がもう片方の手をつないでくる。


「2人ともずるいよ〜!」


『あなたはさっき隣に座ったでしょ』


美香と結衣はすっかり意気投合してる。飛行機で何かあったのか?てかこの状況はやばい。2人の美少女に手をつながれて歩いてる。めっちゃドキドキするんだけど。あと、なんか周りに睨まれてるような気が。


「そろそろ変わってよ〜!」


「快斗の手は渡さないわ」


「快斗くんの手は私のものです」


「ぷ〜」


梨沙がふてくされてる。なんだよ、俺の手になにか価値があるのか? 美少女に手をつながれて歩く身にもなってみろ。めっちゃドキドキするぞ。


『じゃあ、レッツゴー』




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