第26話 ホテルに泊まろうよ〜 お願い❤️

「何があったんだ?」


このまま梨沙が帰ってくれないと俺が困るだろ~ どちらにしろ俺が家に帰っても雷が落ちてくるかもしれないが。


「お母さんと喧嘩したのよ。デートに行きたいって言ったら、お前はまだだめだって言われたの。それで家出してきたってわけなのよ」


そういうことか。うん、今回はお前が悪いだろ。お母さんに謝るべきだな。


「でも別にいいの。今日は快ちゃん家に泊まるから」


「は⁈」


ちょっと待て。何言ってんだこいつ。・・俺ん家に泊まるだと~~!


「急には無理だよ」


「いいじゃん、お願いだよ〜 快ちゃんしか頼れないんだよ〜」


んー どうしたらいいんだ? このまま帰すべきか、それとも俺ん家まで連れていくか。・・ここは帰ってもらうか。


「そうだ、ホテルに泊まろうよ」


「はい? いやいや、それこそ無茶ぶりだぞ」


高校生2人がホテルで1泊はさすがにまずいだろ。第一、金を持ってないし。


「いいじゃ〜ん どうせ快ちゃんも妹ちゃんいるから帰りにくいでしょ」


「うっ。それは・・・」


誰のせいだと思ってるんだよ。家に勝手に上がりこんできて強引にデートに連れてくるからだろ。


「じゃあさ、とりあえず行ってから決めよ。お願い〜 快ちゃんと一緒に寝たいよ〜」


おいおい、高校生の言うことじゃねえだろう。そもそも俺はお前と一緒に寝る気なんかないからな。


「まぁそうだな。とりあえず行こうか」


「やった〜 快ちゃん大好き〜❤️」


とりあえずって言っただろ。てか水着で抱きついてくるのをやめろ。ああ、肌と肌が密着してくる。俺は顔が熱くなるのを感じた。


「あれ? 快ちゃん? 顔が火照ってるよ。大丈夫?」


いや、お前のせいだろ! 水着で抱きつくとか1番やっちゃだめなことだよ。


「い、いや。大丈夫だ」


こんな気持ち知られたら恥ずかしいこときわまりない。なんとかごまかせたからよかったけど。


俺たちはホテルに向かうため電車に乗った。


「ホ〜テル〜 ホ〜テル〜」


「まだ行くとは言ってないからな」


「なーに言ってんのよ。今日は一緒に寝よ❤️」


梨沙が肩にもたれかかってきた。髪のいい匂いがするなぁ。


「はぁ〜 快ちゃんの匂いだ〜 落ち着く〜 快ちゃんの温もりだーい好き!」


梨沙も同じこと考えてんなぁ。梨沙が横にいるとすげぇ緊張するし。そんなこと本人には言えないけど。


「快ちゃ〜ん、着いたよ」


「ああ、わかった」


泊まる気はないんだが、見ていくだけ見ていくか。


「じゃーん ここが今日泊まるホテルで〜す」


いや、ちょっと待て。 ここってラブホじゃねえか‼︎‼︎‼︎

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