人物紹介 物語における現実と原作の差異なども
【ローゼンベルク侯爵家 縁の者達】
『ソフィア・ローゼンベルク』
プラチナブロンドのロング、アメシストのような瞳。
魔力過給症によって魔力関連に優れている反面、感情が制御しづらいという欠点を抱えている。原作では魔力過給症について触れられておらず、隠し設定となっていた。
兄弟が存在するが未登場。シリルと同じ年の生まれだが、誕生日は少し遅い。
光と闇のエスプレッシーヴォにおける悪役令嬢。その役割に相応しいきつめの顔立ちだが、シリルに育てられた彼女はいつも柔らかい笑みを浮かべている。
原作では愛する王子をヒロインに奪われて闇堕ちする。現実ではシリルに感情を律する術を学んでいるが、闇堕ちの可能性がなくなった訳ではない。
また、原作の彼女が破滅したのは知識がなかったからだ。
シリルに育てられた現実の彼女は、欲しいものを手に入れるだけの知識を有している。もし現実の彼女が闇堕ちしたならば、あらゆる手を尽くして目的を果たすだろう。
『シリル』
黒に近いブラウンの髪、エメラルドのような瞳。
ソフィアお嬢様と同じ年の生まれで、誕生日は少しだけ早い。
代々ローゼンベルク侯爵家に仕える名門の子供だが、原作の彼は凡庸な執事でしかなく、お嬢様に言われるがままに悪事に加担して破滅している。
だが現実の彼は転生者で、原作や魔術を始めとした役立つ知識を多く保有している。
前世の彼は多才であり、言い換えれば器用貧乏でもあった。だがその知識と技術を引き継いで生まれ変わり、幼少期からそれらを磨き続けた彼は既に器用貧乏の域を超えている。
『グレイブ・ローゼンベルク』
ブラウンの髪、青い瞳。
ローゼンベルク侯爵家の当主でわりと若い。
ソフィアが凡庸であることを理解した上で娘として愛していた。
原作ではメイドの悪事に気付くのが遅れ、娘が心に傷を負うのを止められなかった。その負い目から娘の我が侭を強く諫めることが出来ず、結果的には破滅に追いやってしまう。
現実では侯爵令嬢としては平凡だったはずの娘の異常な成長と、それをなし得たシリルの異常性に早期から気付き、なにかと気に掛けている。
最近は想像以上に成長した愛娘に振り回される苦労人でもある。
『セドリック』
グレイブの専属執事であり、シリルの父親でもある。
専属執事になりたいと願う6歳の息子に試験を課した折、誰も知らないような知識を息子が身に付けていることに気が付いた。
非常に有能な執事で、主であるグレイブのことを一番に考えている。
原作では我が侭なお嬢様とそれを止めることすら出来ない息子を見限り、ローゼンベルク侯爵家に責任が及ばないように立ち回っている。
現実では、ソフィアがグレイブと交わした取り引きを知って、執事として、そして父として、なんとも言えない複雑な感情を抱えている。
『***・ローゼンベルク』
ローゼンベルク侯爵の正室でわりと若い。
ソフィアの母親、名前はまだない。死に別れたとかではなく、忙しい夫と各地を飛び回っている。夫と一緒にちょくちょく家に帰ってきているはずである。
ソフィアの母親なので、おそらく傾国級の美女である。
原作では特に登場していないが、グレイブと同じように忙しい日々を送っていた。現実ではとても娘を可愛がっており、ソフィアの誕生日には必ず贈り物を届けている。
ちなみに息子も存在しているが、そちらも未登場。
『ロイ』
栗色の髪、緑の瞳。
ソフィアの一つ年下。
闇ギルドに売られた妹を連れてスラムを飛び出した。そこで運命の邂逅を果たし、ローゼンベルク侯爵家に仕える使用人となった。
最初は妹を守るためにソフィアに仕えたのだが、最近はどっちがソフィアやシリルの役に立つか妹と張り合っている。
現実では幸せな日々を送っているが、原作のソフィアは平民に悪感情を抱いており、ロイやエマに救いの手が差し伸べられることはなかった。
『エマ』
赤毛、黄色の瞳。
ソフィアの二つ年下。
闇ギルドに売られて仕事を取らされそうになったところを兄によって連れ出された。自分を連れ出してくれた兄、そしてソフィアやシリルに心から感謝している。
現実では幸せな日々を送っているが、原作ではソフィアに救いを求めるも見捨てられ、闇ギルドに斡旋された夜のお仕事をすることになる。
仕事で様々な情報を得た彼女は、かつて自分を見捨てた令嬢の働いた悪事の証拠を握り……
『ルーシェ』
ブラウンの髪、ブラウンの瞳。
ソフィアと10歳は離れていない。現在は二十歳くらいである。
WEB版では出番が少ないが、書籍の書き下ろしではわりと活躍している。
とある商家に生まれた娘で、母は下級貴族の娘。歳の離れた弟がいる。実はかなりの苦労人で、ソフィアやシリルに見いだされてメイドとなった。
ロイとエマの教育係になったのは、その辺りも影響している。
現実ではソフィアお嬢様の優秀なお付きのメイドとして働いているが、原作ではソフィアがメイドに虐められた件でソフィアの味方をして解雇されている。
普段はお姉さんぶっているが……
『キャシー』
WEB版では名前がない、シリルに横領を暴かれて奴隷落ちとなったメイド。
もともとはルーシェの上司だった。
原作では好き勝手やってソフィアの心に傷を負わせた末に処刑されている。現実では奴隷落ちで済んでいるので、ある意味ではシリルに救われたと言えるかもしれない。
もちろん、その事実を知る者はシリルを含めて誰もいない。
もともとは貴族の家の生まれだが、跡継ぎではないためにメイドとなった。同じ貴族の生まれであり、けれど将来を約束されているソフィアに嫉妬していた。
【リンドベル子爵家 縁の者達】
『アリシア・リンドベル』
青みがかった黒髪、青みがかった黒い瞳。
ソフィアと同い年。
原作のヒロインで、プレイヤーが操作するキャラであるため地味な容姿であるような印象が前面に押し出されているが、正統派ヒロインに相応しい可愛らしさを持つ。
原作では自分を救ってくれた王子に惹かれるが、現実では華麗に自分を救ってくれたシリルに強く惹かれた。その想いの強さの差が、その後の行動に影響を及ぼす。
現実の彼女が中等部に入学したことなど、原作より行動が大胆なのはそれが原因である。
『メリッサ』
くすんだブロンドの髪、金色の瞳。
ルーシェよりちょっと年上で、年齢を聞かれるのが嫌なお年頃である。
アリシア付きのメイドであり、誰よりも主の幸せを願っている。原作では様々な壁にぶつかるアリシアの良き相談相手であり、現実でも変わらずアリシアを導いている。
最近はシリルに入れ込むアリシアに肩入れしつつも、二人の身分差や、そんな身分差すら問題にならないほどのライバルがいる現実に胃の痛い思いをさせられている。
ちなみに、リンドベル子爵に「アリシアお嬢様は、侯爵家のお嬢様と“趣味”がとても合うようです」と曖昧な報告をしていることも、彼女が胃を痛める原因の一つである。
【エフェニア王家 縁の者達】
『アルフォース・エフェニア』
金色の髪、青い瞳。
エフェニア国の第二王子で、暫定的な王位継承権は第二位。これは生まれた順で暫定的に決められているだけで、今後変動する可能性がある。
それゆえ、周囲の者達は誰を担ぎ上げるかで割れている。選民派の件で少し失点を重ねていたアルフォースだが、クレープの利権に関わったことで挽回した。
ただし、ローゼンベルク侯爵家の後ろ盾を得たと言うよりは、ソフィア派に組み込まれたといった見解もあり、強い影響力を手に入れたとは言い難い。
原作の彼はヒロインに淡い恋心を抱き、どこの誰か分からない彼女といつか再会することを願って努力を重ねることで、メインルートの攻略対象に相応しい王子へと成長する。
だが現実の彼はソフィアに一目惚れしたことでなにも手につかなくなり、侯爵令嬢と仲良くなるにはどうすれば良いかを周囲に相談し、そこを選民派に付け入られた。
『セオドア・エフェニア』
金髪。わりと若い。
エフェニア国の王様。
失敗して学べという方針をもとに王子の成長を見守っていた。
なお、失敗して学べという方針は現実のトリスタンの影響が大きく、原作のように第二王子の婚約が決まっていないことも、失敗して学ぶという方針が相手選びの判断に影響している。
第一王子と第二王子のどちらを王位に据えるか、現時点では決めていない。
『アデル・エフェニア』
ピンクゴールドの髪。わりと若い。
エフェニア国の王妃様。
自由奔放で気の強い一面を見せている。最近は『息子の嫁に出来ないのであれば、婿を息子にすれば良いのです』となにやら暗躍しているらしい。
子供が男ばかりなので、可愛い娘が欲しいと思っていた。ゆえに現実ではソフィアをひと目で気に入り、原作ではアリシアとアルフォースの婚姻を後押ししている。
『フォルシーニア・エフェニア』
ピンク掛かった金色の髪、青い瞳。
ソフィアの二つ年上。王弟の娘。
魔力過給症という病を患っているため、表舞台にはあがっていなかった。原作ではそのまま人知れず死んでいく運命だったが、トリスタンによって表舞台に連れ出された。
ゆえに彼女が原作に登場しないのは、才能を開花させることなく亡くなったから。シリルはどちらか片方が理由だと考えていたが、両方が理由だったという訳だ。
トリスタンの事情を知っており、トリスタンの中にある二つの人格に師事している。
彼女が生徒会室に一人ぼっちだったのは、仲良くなった誰かが悲しむのが嫌だったから。
彼女が方針を変えてソフィア達の生徒会入りを認めたのは、楽しげにデュエットをするソフィア達を見て、自分もその中に入りたいと願ったからである。
『ルーク』
茶髪、青い瞳。
素朴な見た目の少年で、ソフィアと同い年。
原作では未登場。現実ではトリスタンに鍛えられ、フォルシーニアに仕えている。
トリスタンに指示を受け、シリルの人柄などを探っていた。ただし前世関連の事情は知らず、本人は普通の身辺調査かなにかだと思っている。
『クロエ』
栗毛、紫の瞳。
素朴な見た目の少女で、ソフィアと同い年。
トリスタンの弟子でフォルシーニアに仕えている。
原作では未登場。ルークの世話を焼いていることもあり、わりとしっかりした性格。迂闊なルークを隠れ蓑に、シリルを探る役割を負っていた。
だが、彼女自身が迂闊なルークをたしなめることが多く、まったく隠れ蓑に出来ていないのだが、それがシリルの警戒を解く切っ掛けになっているのもまた事実である。
『トリスタン』
ブラウンの髪、黒い瞳。
三十代半ばで、若々しい見た目。
王弟に仕える伝説的な執事であり、原作では無自覚なオラオラ系だった。
現実の彼には、前世におけるシリル姉としての記憶がある。ただし人格的には融合しておらず、二重人格のような体をなしている。
シリル姉の知識により、原作よりも多くの結果を残している。シリルは知らない事実だが、その辺りが理由で原作よりもトリスタンの地位が高い。
また、その知識によりフォルの存在を知って保護。更にはソフィアと第二王子の婚約が発生しなかったことからソフィアに興味を示し、そこからシリルの存在を知った。
また、ソフィアの魔力過給症に気付いたのは、中庭の事件のときである。そこから、シリルがソフィアの魔力過給症について対処している可能性に思い至った。
シリルの魔術知識について、授業にかこつけて探りを入れたのはこれが理由である。
【その他の者達】
『ジルクリフ&サージェス』
ソフィア達と同い年。
恋に暴走する第二王子に付け込んで取り巻きになった。原作の第二王子はそこまで付け入る隙がなかったために特に目立ったことはしていない。
ちなみに次男だから“ジ”ルクリフ――であり、三男だから“サ”ージェス――である。
彼らはアーレ伯爵家の養子であり、第二王子を引きずり下ろすための道具でしかない。だが、それに気付かず身分を振りかざしていたので、破滅したのは自業自得といえる。
『フェリス・アーケン』
桜色の髪、青い瞳。
アーケン子爵家のご令嬢でソフィアと同い年。
リード伯爵家のパーティーに招待されている。
ソフィア派に最初から所属しているお嬢様。
『ラクシュ・ティターニア』
赤い髪、緑の瞳。
ティターニア伯爵家のお嬢様でソフィアと同い年。
ソフィア派に最初から所属しているお嬢様。
『パメラ・フォード』
ブロンドの髪、緑の瞳。左目に泣きぼくろ。
フォード伯爵家のお嬢様でソフィアと同い年。少し、ほんの少しだけふっくらしていることを気にしている。それが原因で貧血になり、試験会場で倒れてシリルに助けられた。
ソフィア派、第二期メンバー。
『リベルト』
ブラウンの髪、栗色の瞳。
計算高そうな顔立ちで、すらっとした体つき。
ラクール商会の跡取りで、ソフィアと同い年。
可愛がっていた妹の人生を横暴貴族に奪われた過去を持ち、選民派を名乗る貴族を嫌っている。原作では事件の解決や時間の経過と共に乗り越えているが、現実では警戒心が強い。
『ニコラ』
暗いブラウン、黒系の瞳。
リベルトの右腕であり、情報収集担当である。
ソフィアが選民派ではないと早めに見抜いていたが、リベルトの内心をおもんばかって色々と遠回りなことをしている。
アーレ伯爵家がリベルトの妹に働いた悪事の証拠を集めていた。
原作では彼ら自身が、現実ではソフィアがアーレ伯爵の悪事を暴いた。手柄を奪ったと言えなくもないが、国王を巻き込んだことでアーレ伯爵は原作よりもずっと重い罰を受けている。
自分達だけではアーレ伯爵を破滅に追い込むことは出来なかったと理解しているからこそ、リベルト達はソフィアやシリルに感謝している。
『アネッサ』
エフェニア王都一の洋服店の娘。
リベルトとはわりと仲が良い。もしかしたら、リベルトルートにおけるヒロインのライバルキャラだったりするのかもしれないが、いまのところそういった設定はない。
『ライモンド』
赤髪、青みを帯びた瞳。
執事志望の少年で、ソフィアと同い年。
父が死亡、弟と妹 妹は小さい。父は仕えていた当主と共に亡くなっている。路頭に迷いそうな家族の未来を背負ったために色々と暴走したが根は善人である。
原作ではソフィアが平民を嫌っているためにまったく違う人生を歩んでいた。
『ライオネル&マーシア』
ライモンドの両親。
父親のライオネルは事故で主と共になくなっている。
『リード伯爵のどら息子』
リード伯爵家の長男でどら息子。
『リード伯爵の次男』
ソフィアに一目惚れして頑張っているらしい。
『テレンス』
護身術の先生 四十代。元騎士で、とあるご令嬢の護衛任務の際、無謀にも参戦してピンチに陥ったお嬢様を助けた怪我が切っ掛けで引退。
同じ悲劇が起きないように護身術の教師になった。
『ノーネーム』
闇ギルドの支配者。
元貴族で、上位貴族に無実の罪を着せられて貴族としての名前を抹消された。
ゆえに、権力を振りかざす奴が嫌いな義賊。
原作では横暴な貴族そのものであるソフィアを破滅させるために動いていた。現実ではシリルやその主であるソフィアに興味を示して協力している。
『クィンシー』
ノーネームの影武者を兼ねるサブマスター。
『アイリーン』
クィンシーの女。
過去になにがあったか、どんな関係なのかは作者にも分からない。
『イザベラ』
二十歳くらい。有名な劇団員のスターで妖艶なお姉さん。ソフィアに「私だって何年かしたらおっきくなるもん」と言わせるくらいに大きいらしい。
悪役令嬢の執事様では非常に珍しいお色気担当。
シリルにスカウトされ、間諜のような職に就いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます