四月八日

 砂利道の昼ま。春の陽ざしが明るげな、なみだになってとうめいに降る。

 山で川で、いろいろの花のなくなる音が、聞こえもしないのにきこえてくる。

 ちいさな松葉海蘭よ。ついついと風におどるおまえのすがたが、いまわたしにいちばん切ない。

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