LION HEART ソラノシシ

INGEN

第一部 LION HEART 月の獅子と水星の戦士

第一部登場人物紹介

―主人公―


・モルト軍

―宇宙の獅子―

【ウルウェ・ウォルト・キルギバート】(大陸歴2700年生まれ 18歳 男)

モルト軍の青年士官。銀髪碧眼。モルト軍人型兵器グラスレーヴェンのパイロット。

生真面目で堅物。戦争開始前に両親を失っている。クロス、ブラッドとは軍学校の同期で三人でいることが多い。特技は少年時代から修めているモルト国技の剣術。モルト国十三人の「武卿」のひとり。


・ウィレ軍

―公都の華―

【シェラーシカ・レーテ】(大陸歴2701年生まれ 17歳 女)

ウィレ・ティルヴィア創世のシュトラウス家の血を引く公家の少女。ウィレ軍士官を務める。惑星のシンボルから本物の軍人として、"お飾り"と呼ばれた近衛部隊を率いて戦う道を選ぶ。温和で優しい性格。モルト軍にかつての許嫁がいる。


―英雄少年―

【カザト・カートバージ】(大陸歴2701年生まれ 17歳 男)

ウィレ・ティルヴィアシュトラウス出身の少年。「ラインアット」隊の隊員。

子どもの頃から見ているヒーロー・ショウに憧れ「英雄」になりたいとの思いから軍人となった。新型兵器ラインアット・アーミーに搭乗。キルギバートと対決する。



―モルト側 主要登場人物(五十音順)―


【アルスト(ゲイツ)博士】(大陸歴2650年代生まれ 60代 男)

モルト政府の技術官僚。雄山羊を思わせる温和な風貌と性格の持ち主。

二人目の妻との間に設けた一人娘レナをこよなく愛している。荷電粒子砲技術の生みの親にして、グラスレーヴェン開発の祖。


【オルク・ラシン】(大陸歴2690年生まれ 28歳 男)

モルト軍人らにとって最高の名家、ラシン家の長男。冷静沈着で沈鬱と誤って捉えられるほど物静かな男。大部隊の用兵に長ける。モルトとウィレの戦争に反対し、ブロンヴィッツによりラシン家廃嫡の憂き目に遭うが、その後は弟シレンを支える。


【カウス・リンディ】(大陸歴2703年生まれ 15歳 男)

キルギバートが初めて得た新兵の部下。臆病で引っ込み思案だが、根は真っ直ぐで頭の回転が速いため隊にすぐ馴染む。一介の少年兵から幾度もの戦いを経て隊を支える軍人に成長していく。キルギバートの軍人らしさに憧れを抱き、彼を尊敬する。


【グレーデン(ヨハネス・クラウス)】(大陸歴2670年生まれ 48歳 男)

キルギバートの上官。ゲオルク・ラシンの部下。モルト軍の旅団長から後に師団長を務める。ウィレ・ティルヴィア生まれながら、モルト軍の灰色髪の名将として名を馳せる。キルギバートらとは軍学校長時代からの縁がある。


【クロス(ラジスタ)】(大陸歴2700年生まれ 18歳 男)

キルギバートの部下、戦友。祖国にはない、ウィレの自然に憧れを持っている。

ブラッド、キルギバートと三人でいることが多い。猪突型の相方ブラッドの抑え役。

知識が豊富でキルギバートやブラッドから「歩く辞典」として頼られる。


【ゲオルク・ラシン】(大陸歴2660年生まれ 58歳 男)

モルトの"軍神"ラシン家の当主にしてモルト軍司令官。グレーデンの上司。

グラスレーヴェンを統率する。自身も圧倒的な武勇を持ち、モルトにおいては武神の名で畏敬されている。三人の息子はいずれも軍人。黒髪と立派な髭がシンボル。


【ケッヘル(パウル)】(大陸歴2698年生まれ 20歳 男)

グレーデンの副官。無表情・冷酷非情だが有能。堅物で融通が利かない。グレーデンの人柄に心服し忠節を誓っている。父親はモルト・アースヴィッツ政府官僚。


【シュレーダー】(大陸歴2680年代生まれ 30代 男)

モルト・アースヴィッツの国家元首親衛隊長官。ブロンヴィッツの腹心にして彼の狂信的な支持者。占領したウィレ西大陸の行政長官を兼任。


【シレン・ラシン】(大陸歴2698年生まれ 20歳 男)

モルトの"軍神"ラシン家の次期当主。三男。シェラーシカ・レーテの元婚約者。

兄二人がブロンヴィッツの不興を買い、ラシン家の相続者となった。想い人への情と祖国への忠節に板挟みとなる。父譲りの偉丈夫。キルギバートの兄弟子。


【デューク(アイセス)】(大陸歴2670年代生まれ 40代 男)

グレーデン師団の機動部隊長を務めるグラスレーヴェンパイロット。キルギバートの上司。部隊の親父役として厳しく、時に優しく彼らを導いている。グラスレーヴェン操縦の腕前は一流だが、運は悪いようでよく被弾している。


【バデ=シャルメッシ】(年齢不詳 男)

ブロンヴィッツの"影"にしてモルト国ただ一人の"伯爵"。シャルメッシ伯と呼ばれる。モルト・アースヴィッツという宇宙都市国家の創造者。自身を芸術家と称して憚らない謎の男。主人同様、美的感覚で物事を捉える癖がある。


【ブラッド・ヘッシュ】(大陸歴2700年生まれ 18歳 男)

キルギバートの部下であり同期。グラスレーヴェンパイロット。同じく同期のクロスとよく二人でいる。軽薄だが細かいことを気にしない、明るく大らかな性格。隊のムードメーカー。


【ブロンヴィッツ(グローフス)】(大陸歴2668年生まれ 50歳 男)

モルト・アースヴィッツ国家元首。忘れ去られた宇宙移民とモルト民族の存在を知らしめるため、ウィレ・ティルヴィアに戦争を仕掛ける。恵まれた体格の偉丈夫。圧倒的なカリスマで国民を統率している。


【ベーリッヒ(ベス・フォン)】(大陸歴2663年生まれ 55歳 男)

モルト・アースヴィッツ軍首席元帥。モルト軍総司令官。国家元首ブロンヴィッツの軍事面の右腕で彼に忠誠を誓う。優柔不断の気もあるが、基本的には剛毅な人物。ゲオルクの理解者。名誉心が強く、モルト国で最初に授かった"元帥杖"がお気に入り。


【ライヴェ・ラシン】(大陸歴2693年 25歳 男)

ラシン家の次男。社交的で飄々とした明るい性格の青年。攻撃戦において天才的な駆け引きの才能を持つ。シェラーシカ・レーテとシレンの婚約を喜び、後押ししたが、後にブロンヴィッツに咎められ廃嫡される。兄同様、弟シレンを支える。


【リッツェ(ルヴィオール・ド・アレム)】(大陸歴2696年生まれ。22歳 男)

グレーデン師団の連絡将校。生真面目で濃いメンツの隊の中では影が薄めな性格。組織間の調整に秀でる便利屋的存在。戦闘では斥候としても活躍するが、本人は前線の戦闘指揮官としての活躍を望んでいる様子。ケッヘルとは同期。


【レナ・アルスト】(大陸歴2703年 15歳 女)

モルト政府の軍需機関「アルスト機関」を束ねるテクノクラート、アルスト博士の一人娘。聡明で芯の強い性格。荷電粒子砲技術の第一人者で、目を付けたブロンヴィッツらによって軍属となり、グラスレーヴェンの開発を命じられる。


―ウィレ軍 主要登場人物―


【アーレルスマイヤー】(大陸歴2678年生まれ 40歳 男)

ウィレ・ティルヴィア軍史上最年少の陸軍大将。頭脳明晰な人格者としてウィレ軍若手の尊敬を集める。劣勢に立つウィレ軍を勝利に導くため、シェラーシカやアクスマン、カザトらを集めて反撃に乗り出す。


【アン・ポーピンズ】(年齢秘密 女)

ウィレ・ティルヴィア陸軍中佐。「魔女」と呼ばれていて、外見も魔女然としている初老の女性。モルト軍に対抗する「計画」の生みの親の一人。現場主義。

ロペス・ヒューズという部下がおり、彼女の無茶によく胃を痛めている。


【エリイ・サムクロフト】(大陸歴2703年生まれ 15歳 女)

ウィレ軍属少尉扱い。サムクロフト重工業の長女。生体工学において天才的な頭脳を持つ。底抜けに明るい性格だがその正体は……。


【エルンスト・アクスマン】(大陸歴2698年生まれ 20歳 男)

ウィレ・ティルヴィア陸軍士官。戦車兵。機甲戦術における若手のホープ。

颯爽とした人柄と黒髪紫瞳の端正なルックスでよくモテる二枚目。温和な性格だが、戦闘になると電光石火の攻撃で容赦なくモルト軍を翻弄する。シェラーシカの先輩。


【ゲラルツ=ディー=ケイン】(大陸歴2699年生まれ 19歳 男)

ウィレ陸軍准尉。「ラインアット隊」隊員。凶暴かつ粗雑、荒んだ性格の不良少年。その理由は"モルト系移民"として子どもの頃から差別され、迫害されたため。根は真っすぐな性格で、弱い者いじめをしている者は味方であろうと容赦なく制裁する。


【ジスト・アーヴィン】(大陸歴2688年生まれ 30歳 男)

ウィレ陸軍歩兵大尉。"グラスレーヴェン殺し"の異名を持つ。モルト軍反撃のためにつくられた新兵器部隊「ラインアット」隊の隊長を務める。死んだ魚のような目をし、投げやりな性格だが、戦闘になると圧倒的な技量でモルト兵を追い詰める。


【スミス・エドラント】(大陸歴2670年代生まれ 40代 男)

ウィレ陸軍将官。教官としてシェラーシカ・レーテの師にあたる人物。ベルツ・オルソンの謀略により最前線である西大陸の防衛司令官に任じられる。激戦の中でシェラーシカに全てを託してモルト軍に"最初の反撃"を敢行する。


【ファリア・フィアティス】(大陸歴2698年生まれ 20歳 女)

ウィレ陸軍少尉。「ラインアット」隊の狙撃手。冷静沈着な性格で、しっかり者。隊の"姉"として若い隊員たちをまとめる副隊長。カザトから慕われている。


【ファーネル(メルニフ)】(大陸歴2670年代生まれ 40代 男)

ウィレ・ティルヴィア軍海軍大将、総司令官。海軍の新興名門ファーネル家の当主。

西大陸攻防戦において主力艦隊を率いた一大反撃作戦を敢行する。戦争前から"実戦"を経験している数少ない軍人で将兵からの信頼は厚い。


【ベルツ・オルソン】(大陸歴2660年代生まれ 50代 男)

ウィレ・ティルヴィア陸軍大将。名門オルソン家の当主。東大陸北方州を束ねる。物語開始時のウィレ軍総司令官。軍人としては無能だが、名誉心・虚栄心が強い。自身を邪魔する者は容赦せず排除する。シェラーシカ家を憎んでおり、何かと妨害する。


【リック・ロックウェル】(大陸歴2700年生まれ 18歳 男)

ウィレ陸軍准尉。「ラインアット隊」隊員。不良っぽくゲラルツとよくつるみ、真面目なカザトを馬鹿にして遊んでいる。陽気でお喋り、音楽好きな好青年。


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