1ー11★報酬
戦士系ギルドに戻るとアイザックとモルガン、そして昼間に装備品を渡してくれたドワーフの女の子が帰還を待っていてくれた。
『おうっ、ナカノ!サポーターとして初仕事はどうだった?』
『あっ…いやっ…サポーターとしては大変だったですけど…それよりも…』
『あぁん?なんだよ!それよりもって』
『いや~、近くにちょうど良さそうなジャイアントホッパーが一匹いたので戦ってもらいました』
ヘンリーがモルガンの方を見ながら説明する。
『ならその顔は命の重さを知ったと言うことなのかな?今のうちに知れて良かったのう』
アイザックの言葉に俺は何と返せば良いのか分からずに黙って頷くだけだった。
『まー、戦闘に携わるものなら誰もが通る道なのじゃ、自分で結論を導き出すしかないぞ』
『あー、ナカノさんの元気のなくなった理由って、そういうことだったんですか』
『申し訳ないとは思うのじゃが、精算を始めようかのぅ。スカリーの帰りをこれ以上送らせるわけにはいかんのでな』
アイザックの横ではドワーフの女の子が受け取ったデポットと魔石を調べて羊皮紙に査定金額を記入していた。
『やっぱサポーターがいると効率良いみたいですね』
『確かにそうみたいね』
『この金額は久々だのぅ』
『今日何食べようかしら』
イーグルの面々が今日の稼ぎについて話し合っていると、アイザックが俺に4800YUNを手渡してきた。
『これって1000YUNも引いてですか?』
『もちろん、そうじゃぞ』
『ありがとうございます』
『それと今日さんざん走り回って、戦闘までもしたと言うのであればカードを確認してみたか?』
アイザックのこの言葉に俺は何故だと思いながらカードを見てみた
☆☆
アイテムボックス
521045YUN
アタル・ナカノ(37)
種族 →人間
職業 →冒険者[6]
体力 8/10(+16/21)
精神 2/5(+5/29)
力 4 (+16)
防御 6 (+18)
速度 6 (+16)
魔力 0/0(+0/0)
属性 ×
職業スキル
ボーナススキル
備考
装備 銅の剣 (力+2)
革の腰巻き(防御+2)
☆☆
『あっ!上がってる~!!』
思わず叫んでしまった。
俺の声を聞いて、みんなが察してくれたのだろう次々に声をかけてくれる。
正直、今日一日は長くて色々なことがありすぎた。
続けていけるか自信なんて全くなかった。
モルガンの言う通り運び屋だけの方が何倍も楽だと思う。
だがステータスの上昇を見ると、これからも続けようかなと思えた。
『明日以降はどうするかのう?』
恐らく俺の表情からアイザックは、全てを悟って聞いてる感じがする。
『お願いします!』
俺は深々と頭を下げてお願いしていた。
『良し!それなら今からナカノさんのお祝いも兼ねて食事に行きましょう!』
『なら、俺良い店知ってるんだ!案内させてくれよ。奢りだろ?』
ヘンリーの誘いに何故か一番食いついてきたのがモルガンだったのは何故なんだ?
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