「Altar」
火の刻印
一昨日 夕飯を作っていてフライパンにかぶせていたフタを
手を滑らせて落としてできた火傷
(相変わらずそそっかしいので火傷が絶えない)
こんなに広範囲に火傷をするのはひさしぶり
左手だった
左
もうすぐ月命日
祖父が亡くなったあの月
「彼」と別れたあの月
「彼」はあのあとしばらくわたしの左側にいてくれた
今も同じような状況なのだろうか
そんなことを思って この火傷を見ると
「ソウェイル」に見えてきた
「ソウェイル」? 太陽の光
急に思い立って
キッチンに置いていた4月11日に龍が立ったろうそくを
キャビネットの上に持っていかなければならない気になった
「彼」に毎日水を供える場所
鬼門封じではないけれど 一対の観葉植物が置いてある
一対? 木? 柱?
YとB 「慈悲の柱」と「峻厳の柱」
あれ?
このキャビネット上にあるものを別な視点で見る
南に火=龍の立ったろうそく
北にパンもしくは塩=小皿に盛り塩
東にバラ=東京で買ったESTEBANのフレグランスオイルGreen Note
そして西にワイン=「彼」のために一杯の水
この配置は聖堂の中にある祭壇上にあるもの(しかもニオファイトの)
聖なる十字と聖なる三角形を置けば完全な祭壇になる
もしかして正しい配置をして ここに祭壇を作れということなのだろうか
ルーンに問う
「ゲーボ」と「ブランクルーン」
……
「ゲーボ」は十字の形をしたルーン
意識が散漫なった時に集中するため中心点に使うことがあったな
しかも「ブランクルーン」も…
物をキャビネットの上に直に置くわけにもゆくまい
黒いハンカチを敷いてからそれぞれのものを置く
何かを知らせるための火傷
何かを急がせるような準備
何か意味がある
何があるのだろう?
いま わたしに何が起こっているのだろう?
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