「The Gemmed Azure」

空が広い…

頭上に広がる夜空がありえないほど広く感じる

地上のものが占める割合よりも

天空と星々の占める割合の方が遥かに多い

ぐるりとわたしを取り囲む360度の地平線

地平から空へ向かっていくこれは何なのだろう

地平がぼんやりと白くなって見える

どの場所も均等に揺らめく

まるで陽炎でも立っているように


昨日 聖地にいた余波なのだろうか

地下鉄の駅から自宅に向かう道すがら

歩きなれた道 見慣れた風景のはずなのに

感じ方がまるで違う

まったく違った場所にいるような錯覚さえ覚える

昨日の境内での様子を思い出しながら

頭の中にはルーンがひとつ見える

「スリサズ」

接点 門 境目

あの世とこの世の境目

接点はわたし自身のことかもしれないと思いながら歩いていた


その10分あと

遅い夕食をとりながら店内でupsetしてしまった

なぜだか 何が起こったのかわからずにupsetしてしまった

いつだったか運転する車内で起きた出来事のように

そんなに長い時間ではなかったけれど

確実に何かがわたしの周りで起きている


「上方 宝石を散りばめたかのように輝く碧空は

<ヌイト>のあらわな光輝である

<ハディト>の秘められた情熱に 口づけしようとして

彼女は恍惚としながら身をかがめる

翼ある地球と星明かりの青い夜空は 我がものなり

おお アンクー=アフ=ナ=コンスよ!」


by「第220の書」1-14

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