「Shrine」

遅咲きのさくらが咲いている

鞠のようにかわいらしい八重桜

風に流される雲が行き過ぎる青空

遠くには日本三景の海

手前には朱塗りの社

左宮 右宮 別宮

陸奥国一之宮


長い長い一日

自分のために過ごす一日

普段どおりの時間に家を出て 近所のMcでコーヒーを飲みながら

『京都「癒しの道」案内』を読み終わる

読んでいても 読み終わっても 京都へ行きたくなる

鎌田氏の言葉を借りるのならフィールドワークへ出掛ける

かの本の中で一番行きたい場所は比叡山のそばにある赤山禅院と南の伏見稲荷

赤 朱塗り 鳥居 神社…

最近同じように購入した 鎌田氏が書いたもう一冊

「聖地巡りガイド」にあった地元のパワースポットへ急に行ってみたくなった

(距離的にはそれほど離れていないところにあるのに

実は今まで一度も参拝したことがないという不届き者な私)

スタート時刻はもうすでに11時半

南部~東部道路を使っていけばそれほど遠くはない 車で40分ほど

神社の近くまでは行ったことはあるけれど 神社の境内には行ったことはない

突然思い立ったので

下調べもしていなければ 地図も持っていない あるのはおぼろげな記憶のみ…

それと「御山」自体が発する「気」を頼りにして進む

そんなことをしていると意外と迷わず すんなりと目的地に辿り着いた


時刻は12時30分前

御手水をすませて 参道から鳥居をくぐり 境内に入る

境内に一歩入った途端にもう「空気」が違う

熱田神宮の「空気」にも似ているけれど あそこまでキラキラしていない

(熱田神宮はご神木の楠自体が境内に結界を張っている)

去年の京都の「空気」にも似ているけれど あそこまで華やいでいない

(京都は街自体が力を持っているのでそう感じるのかも)

穏やかで やさしい「空気」

あたたかな春の陽射しとも相まって 身体中の力がほっと抜けて和んでいく

そんな感じ

つい昨日はここで花祭が催されていた

その祭りの「気」も残っているのかもしれない


樹齢300年を越える多羅葉(たらよう)の下で

樹齢800年を越える御神木杉のそばに座って

ずっと風の音を聴き 雲を眺めていた

時折 聞こえる鐘の音と静寂のなか 響く鶯の声

この場所で ここに座って

ずっとこのままでいたい そう思った

立つことも 去ることも拒み

日が暮れるまでここにいたい そう願った

自分自身 そんなに心や体がつらいと思っていたわけではない

でも 「何か」が足りなくて ここに来た(導かれた)んだと思う

大杉の切り株にすら下から上へ吹き上がるような「気」を宿しているこの地に

「彼」もそんなことを言っていた

「ハガラズ」と「イサ」

流れ込む「何か」とそれについて「瞑想」すること

……

おかしい…ルーンが上手く機能しない

スゴい組み合わせだけど タロットに切り替える

「隠者」正位置 「戦車」逆位置 「愚者」正位置

では 結果の妥当性だけをルーンに問う

「アルジズ」正位置

なるほど。納得 笑

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