「Queen of Swords」

真夜中 1時過ぎ

儚い夢を見て目が覚めた

形をつかむ前に目が覚めた

何を見ていたのだろう

怖くなるほどの夢

どちらが夢?

どちらが現実?

区別がつかないほど

心がざわめいた

今年一番の寒さに震えたのか

あるいは?


泣きたくなっている自分がいる

泣き出して誰かに

すがりつきたくなっている

自分がいることに気がついた

そうしてしまいたい

そうすればきっと楽になれる

でも……


ふらふらと起きだして

ここが現実だと確かめるように

ここが自分の世界だと確かめるように

白いPCの電源を入れ

SNSにアクセスし

日記をアップする

画面の向こうの自分と向き合う

画面の向こうにいる誰かに向けて

自分の心をはっきりさせるために

自分の想いを形にするために


ふと…

画面に現れるコート・カード

「剣の女王」

風の宮に属する水

天の雫 雲の玉座におわす女神

処女宮から天秤宮を支配する彼女

精神の解放者

踊りと「平衡」感覚を司るもの

そうか…

ようやく自分の「名」を思い出した

彼女は三番目のセフィロト

「ビナー」に照応するもの

『直感力による理解』と『明確な知覚力』を意味する

右手に持つ剣で私の「弱さ」を切り捨てる

行動に対する準備を怠ることなく進め

と伝え励ましてくれる

自己満足に陥ることなく

慎重に正しい選択をして進め

と促し戒めてくれる

そんな彼女に感謝しながら

今日いまを生きていこう

そう思った……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る