05 第一のゲーム
監視カメラの映像で別室の様子見ていた俺達は、即座に第一のゲームを始めた。
首輪の不発は放っておく事にした。
予定外の事が起こって、あまり危機感を煽れなかったが、デスゲームが始まってしまった以上は続けるしかない。
最初のゲームは、裏切り者を探し出すゲームだ。
赤と白のチームに分かれて合言葉を決めるという単純なゲーム。
決めた合言葉を敵チームにあてられるとゲームオーバー。
相手のチームに何度か質問しながら、合言葉を探っていくのが通常のゲームの流れ。
だが、それぞれのチームに裏切り者がいるのがポイントだ。
裏切り者は秘密裏に配られた小型端末を使って、敵チームに相言葉を伝えてしまうので、裏切りを阻止するためにはみな味方を監視し続けなければならない。
くっくっくっ。
これで疑心暗鬼に陥るがいい。
だが、ここでも予想外の事が起きた。
「どちらも正解!? 何故だ! これでもう十回目だぞ。これでは永遠にゲームが終わらないではないか」
なぜだか、どちらのチームも相手チームの合言葉が分かっている様だった。
モニター上ではスパイすら動いていないのに。
参加者達はなんか困惑した様子で口々に「言葉が頭に浮かんできた」だの「相手の考えが分かる様になった」だの「戦隊ものの恰好良いシーンが浮かんできた」とか言っている。
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