10 再びの



 次の日、私は行動した。

 昨日の事があったから顔をあわせづらかったけど、私は明久君を屋上に呼び出した。


「明久君は前世の記憶があるって言ってたよね」

「そうだね。そんな事話したよね。僕と和沙さんは前世で結ばれてたのかもしれないって」


 にこにこと笑う明久君は、昨日の事をまったく気にしてないみたいだった。

 普通ならとても嬉しい。

 だけど。


「明久君は、私の事が好きなの?」


 私は明久君の気持ちが分からなくなっていた。


「どういう事? 何でそんな事聞くの? 君は僕の事好きなんだよね。だから、また告白の返事を聞かせてくれるために、ここに来たんだよね」


 私は頭を下げた。


「ごめんね、明久君」


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