08 信じられない



 信じられないっ!

 お兄ちゃんの馬鹿っ!

 確かにお兄ちゃんはちょっと過保護だけど、まさかあんな事するなんて思わなかった。


 明久君の事よく知らないのに、思い込みで決めつけるなんてひどい!


「どうしよう」


 明久君、怒ったかな。

 お兄ちゃんに邪魔されたから、告白の返事言えなかったな。


 つきあってくれないかも。

 嫌われちゃったかも。


「きらわらないで、明久君」


 不安で押しつぶされそう。

 ふわふわした気分になって、楽しいのも恋だけど。

 辛い気持ちになるのも、恋なんだ。


「悲恋もロマンチックで素敵」なんて考えてたのが嫌になるよ。


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