06 兄と弟



 どー君がドッペルゲンガーなんかじゃなくって本当の人間だったらいいのに。

 そしたらずっと一緒だし、いつまでも遊んでられる。


 ずっと一人でいなくても良い。退屈しない。


 でも、どー君が人間だったらどうなってるんだろう。

 家の中に知らない人がいるのはおかしいだろうし。


 弟だったらよかったのにな。


「ねぇ、どー君」


 積み木に夢中などー君は僕に話しかけられたことに気が付いて手をとめる。

 僕の話、聞いてくれる?


「どー君は僕の弟になりたい?」


 どー君は首をかしげてみせた。

 ちょっと難しい話すぎたみたい。


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