マイ・ガーディアン・エンジェル
サンハテナ
よしよしこ
うちのクラスにはミナチっていうなんでも肯定してくるやつがいる。
子どもで体が小さいのに人一倍、包容力が強い女の子。
その子がある日私に話しかけてきた。
「おはよう!えーとユウちゃん!」
私はいつも一人で誰にも覚えてもらえない人だと思ってたから、突然話しかけられて驚いた。
それからというものナミチは私の女神だったのだ。惚れ易い人と思われるかもしれないけど、それほどに私の存在は消滅しかかっていたということでもある。それからしばらくしてまた女神は現れたのだ。
昼休み私は保健室で休眠をしていた。昨日対戦ゲームのしすぎでめっちゃ寝不足だった。
するとなんか声がする。顔をいろいろ触られてるような…
「あ、起きちゃったかな。ユウちゃんごめんだな?」
私その「ユウちゃん」の音だけで生きてゆけそうだった。
「またサボり?」
「違います違います」
「…昨日遅くまで起きてたんだね…」
「はい」
「遅くまで何してたの」
「ゲームをしてました」
「何時ごろまでやってたの?」
「はい、5時ごろです!」
「ユウちゃんすごいねー」
「え?」
「私そんな時間までおきてたときないな」
「むしろ起きる時間だなー」
ナミチは低い身長を背伸びする。
「よしよししてあげよう」
「あーだめですだめになるから駄目です」
良い子良い子なナミチによしよしされると死ぬ。狂う。
マイ・ガーディアン・エンジェル サンハテナ @steeldevar
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