おはよう
わたしは何も知らない少女だった
赤い風船を握り締めていた
永遠に解けないなぞなぞに取り組んでいたから
素敵な帽子だねって話しかけられても最初わからなかった
風が何処から吹いてくるのかを考えていた
いま
汚染された空気を吸い込んで
よりによって
にやにや笑っているだけなんて
わたしはきっと間に合わない
溜息をつき
また気付かないふりをして
日常へと埋没していく
おはよう
って
言いたかった
誰かに
おはようって
それ以外にこの世界で行なうことは
大して意味も無いように思えたし
おはよう
誰におはよう?
いつも頭の中に花が咲いているきみに
「おはよう」
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