再就職はハレム

 硫黄島リゾートホテルの最上階、ナーキッド・オーナーのゲストハウスにある、露天風呂にアイハンさんは浸かっていした。

 首には側女の証である、パープル・ゴールドのチョーカーが輝いています。


 ミコ様とともに、小笠原直轄領に転移したアイハンさんは、そこでテラ・メイド・ハウスのウェイティングメイド、上杉忍さんに身柄を預けられました。


 忍さんが、

「ご苦労様でした、ミコ様は貴女の希望通りにさせよ、とのお言葉です」

「もしお仕えしたくないなら退官されても構わない、その場合は『刀自』を贈るとおっしゃっておられます、ささやかですが金貨二枚の年金がでます」


「また、今までのご苦労に報いるために、退職功労として、どこでも好きな場所に家を用意せよとのことです」

「小さいですが、女一人暮らすには十分でしょう」


 アイハンさんは、

「私は……お約束しました……命を捧げると、そしてどこでもいつでも抱いてくれればいい、負債を支払うと……」


 忍さんが、

「ミコ様は、いつもそのようにおっしゃるのです……癖ですよ……」


「本当はお優しく、無理強いは嫌がられます、貴女を試したとはいいませんが、お聞きした状況では、曲がりなりにもミコ様の女になってもらわなければ、救えなかったのでしょう」

「そうはいっても筋金入りのスケベですから、抱きたかったのも確かなのでしょうね……」


 アイハンさんは苦笑するしかなかったのですが、

「私はミコ様の女奴隷です、それがこれからの私の生きる糧、全てです」

 今度は忍さんが苦笑しました。


 そして忍さんは、

「分かりました……私はテラ・メイド・ハウスのウェイティングメイドでもあります、私の指示に従えますね?」

「ミコ様のご命令として従います」とアイハンさん。


 忍さんが、

「では、アイハン、テラ・メイド・ハウスへようこそ」


 この後、忍は本音を語りました。

「女としてはね……喜べないのが本音なのですよ……でも致し方ない……」

「ミコ様の女になるということは、そのことは理解しなければならない……女同士の争いは厳禁ですよ」


 その後、アイハンさんはミコ様に仕えるためのノウハウを、真剣に教えてもらったのです。


 アイハンさんは休暇をもらいました。

 そして今、硫黄島リゾートホテルに泊まっているのです。


 水平線に沈む夕日……

 大海原をこんなにも、ゆっくりと見たのは初めてだろう……


 それにしても……このチョーカーの威力……には驚くばかり……


 異空間倉庫というものがあり、アイハンさんの場合、ロプノール退去の時、ミコ様がアイハンさんの私物を全て入れておいてくれたようで、服など困らないのですが……それより……


 四十半ばを過ぎたアイハンさんなのですが、新陳代謝が活性化して恐ろしく若い体になっています。

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