第三の神について 〜碑文より〜


三番目に生まれた神は野心家であった

彼は大地をあまねくいろどる人を望んだ

そして全てをいろどるべく 人間が誕生した


しかし彼は そのあがないを大地に返そうとはしなかった

そして大地は その代償を彼自身に求めた


地が裂けた時 彼の半身はのみこまれ

大地はそれを奪いつぐないとした


その時から 地上の半身は彼の善意を含んだものとなって たびたび人を祝福し

その時から 地下の半身は彼の悪意を含んだものとなって 時に人を魔へといざなった


– テンプラム神殿所蔵

「古代の参道石板第50番に刻まれた碑文」

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