HideriAme

香坂偲乃

夢の向こう


見慣れた街の灯り

落ちた煙草の灰

子供があちらに走って

母の胸に飛び込んだ


気が付けば夜更けで

抱えた膝震えて

下らない感傷を

画面の向こうに刻み込んだ


どうしてこんなことに

なったのか考えるけれど

答えなんて出ないし

何より考えたくもない


夜行バスと夜の香り

いつか見てた夢の向こう

どこか遠く運んで行ってよ

いつかの僕が消えるまで



見慣れない都市の喧騒

解けた僕の靴紐

結ぶ度に解けて

また感傷を刻み込んだ


どうして僕がいないの

探すのはもう飽きた

そろそろ答えを出そう

素直になれない僕らには


夜行バスと朝の日差し

いつか見てた夢の向こう

他の誰でもない僕の夢見て

もう帰ろうかあの場所へ


夜行バスと夜の灯り

あの日見てた僕の姿

そろそろサヨナラもう会わないよ

いつかの僕は消えたかな


夜行バスと朝の日差し

いつか見てた夢の向こう

他の誰でもない僕の夢見て

もう帰ろうかあの場所へ

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