『かぐやひめの目覚め』

やましん(テンパー)

第1話 『地球侵略』 その1


『このお話は、作者の妄想によるフィクションです。』



        🌛


 月の裏側は、地球からは見えません。


 なぜ、そうんな、都合の良い事になったのか・・・・・・



 ******** 🌙 ********



 『ひめさま、地球の大使から連絡でございまして、地球政府が、月基地の建設を行うとの通告が来たと。』


 月の女王は、言い放ちました。


 『許さぬ。そのような話、第一、聞いておらぬ。散歩や探検ごっこくらいは大目に見たが、基地は許さぬ。一歩でも建設に入ったら、みな殺しじゃ!』


 『はは!』


 それから、防衛長官と侍従長は、別室で話し込んだのである。


 『姫様のご気性ではしかたがない。しかし、地球人は、もはや昔のようにはゆくまいな。』


 侍従長が困惑したように言った。


 『さよう。負けはしないが、しかし、当方にも、大きな損害が出ることは、間違いなかろう。核兵器は危ない。我らは、あえて、あのようなあほらしいものは作らなかったが。しかし、相手がやるなら、やむおえんがな。』


 『まあ、極端な話は、まだ、なさるまいぞ。なぜ、ここまで、穏便に来たのに、急に強硬にでるのかのう。』


 『指導者が、みな強硬派に変わった。じこちゅうばかりだ。そいつらが話し合えば、こうなる。』


 『やれやれ。地球の民衆は、何も知るまい。我らの責任でもある。』


 『最後は、叩くしかない。しかし、地球の文明も、おしいものよの。最近のは、あまり意味が無いがな。そういえば、あの、じじばばは、ご健在か?』


 『ああ、あの御夫婦は、月の『地球別邸』で、時間とは無縁に過ごしておられまする。』


 『この際、姫様に昔を思い出していただいて、話しあって頂くしかなかろう。それでもだめならば、やむおえん。地球人類は、サンプルを残して、壊滅させる。思い上がりもはなはだしい。』


 『やれやれ・・・・・』



   ************   ************



 弘志は、満月を見上げていた。


 自宅の広大な屋上から、割と高級な望遠鏡を向けていたのだ。


 都会の明かりは邪魔だが、月は明るい。


 彼は、独自のシステムを駆使して、月面の探査を楽しんでいたのである。


 『おややや?なんだろう。』


 弘志は、月面と宇宙空間の境界付近を、なにかが移動しているらしき形跡を掴んだ。


 相当にでかいものだ。


 でなければ、こんなに遠くから分かるはずがない。


 『地球は、こんなでっかいものは持ってない。全長が50キロはあるかな。もっとあるかもな。計算しなければ、でも、なんだろう。』


 しかし、それは、すぐに裏側に入り込んだらしい。


 一瞬で消えてしまった。


 月の『空間移動部隊』であることは、彼が知る由もない。


 『なあに、やってるの?』


 ふたごの姉たちが、うしろから不意打ちしてきた。


 弘子と、道子である。



  ************   ************



                         来年に、つづく・・・




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『かぐやひめの目覚め』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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