第9話「愛」①
愛は
お金で買えない唯一のものです。
これは、
息子が小学校低学年のころに
私が息子に答えた言葉です。
正確には
「愛は、この世界でお金で買えないたったひとつのものだよ」
と言いました。
「この、人間の世界は、
お金さえだせば何でも買える。
自由も、理想も、国も、体も、命でさえも。
恋も買える。
愛だけがお金で買えないんだよ。」
疑問に思ったことは
何でも母親の私に
訊いてくる子どもでした。
何故、四季があるのか
何故、日陰は黒いのか
何故、子供は生まれるのか
何故、生き物は齢をとるのか
何故、人種によって見た目が違うのか
何故、沢山の言語があるのか
何故、いじめっ子はいじめるのをやめないのか
夢(寝ているときの)は何故みるのか
愛とは何か
etr・・・
子どもが
訊けば分かると信じて
本気で訊いているのですから
知りうる限り正確に答えました。
答えによっては
「これが、現時点での科学的とされる一般的な答えだよ。
本当にその通りかどうかは分からないからね」
と、付け加えました。
四季の説明では、
近所の広い公園の地面に
足で線をひいて
彼に地球の役をさせて説明したものです。
そんな彼ですから、
幼稚園入学以前に
サンタクロースが「セント・ニコラウス」伝説をもとにした民間伝承で
赤い服の白鬚スタイルは
コカ・コーラ社の広告キャラクターであると知っていました。
夢が無い?
そんなことないですよ。
だってこの世は
夜空の星の数ほどに
夢と謎で溢れているのですから。
世界は常にファンタジックです。
さて、「愛とはなにか?」
この質問に対する私の答えは
今も変わっていません。
愛はお金で買えない唯一のもので
多すぎるお金は愛を遠ざける
そう思っています。
お金がとても沢山あると
他人はお金を見てしまって、
そのひと自身を見ようとしなくなりがちであると思うのです。
お金はキラキラ眩しいですからね。
勿論、
「現時点でのマドンナ的な考えだよ。
本当にその通りかどうかは分からないからね」
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